「鬼」と呼ばれた韓国の遼くん ようやくツアー初制覇

[ 2010年5月30日 17:06 ]

 【ダイヤモンド・カップ】確信していたという初優勝を、現実にする18番のパーパットは数十センチ。これを決めた金庚泰はこぶしを握り、喜びをかみしめた。「この優勝は本当に自信になる」。仲間にビールを浴びせかけられ、白い歯がこぼれた。

 「鬼」と呼ばれた実力者だ。2006年に日本アマチュア選手権2連覇とアジア大会の個人、団体2冠を達成。プロとなり、翌年の韓国ツアーでいきなり2勝して賞金王に。韓国選手によると母国では「すごい有名人。石川遼みたい」という。

 しかし日本ツアーに参戦した08年以降は優勝なし。「2位ばかり何度もあった。もう勝てないんじゃないかと思った」。だから、後続に6打差でスタートしても「緊張していた」という。それでも好調なショットでパーを拾い、ボギーは4日間でわずか4。堅実さで不安を振り払い、「これを機に自分は変わるんじゃないか」と言った。

 米ツアーでの優勝を夢見るが「日本でまだ3年ぐらいは頑張って力をつけたい」という。自信を取り戻した「鬼」は、日本選手の強敵になりそうだ。

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2010年5月30日のニュース