把瑠都が初黒星!白鵬、全勝で単独トップ

[ 2010年5月16日 18:57 ]

把瑠都は押し倒しで鶴竜に敗れる

 大相撲夏場所8日目(16日・両国国技館)新大関の把瑠都が鶴竜に押し倒され、初黒星を喫した。横綱白鵬は関脇安美錦を寄り切って全勝を守り、単独トップに立った。他の大関陣は安泰。琴欧洲が北太樹を寄り切り、日馬富士は小結栃煌山を押し出してともに6勝目。魁皇は若の里を寄り切り、琴光喜は朝赤龍を上手投げで退け、それぞれ5勝3敗とした。白鵬を追う1敗は把瑠都ただ一人となり、2敗で琴欧洲ら7人が続く。十両は大道と清瀬海が1敗でトップにいる。

 これが新大関の重圧なのか。把瑠都は相撲巧者の鶴竜に敗れ、2002年秋場所の朝青龍以来となる、新大関のストレート給金直しは逃した。
 「けっこう迷った」という立ち合いから突き、押しを繰り出すも出足が利かない。鶴竜に左かいなを手繰られると棒立ちになり、あっけなく土俵下まで押し倒された。初黒星に「思い切りいけなかった」とつぶやいた。
 8日目を終え7勝1敗。数字だけを見れば上々だが、14勝した先場所とは打って変わって立ち合いで腰が高かったり、引き技が目立ったりで、盤石ではない。
 本人は「新大関で負け越す人もいるし、勝ち越しを意識した」と話すなど、勝ちを意識しすぎるあまり、慎重な取り口が目立っているようだ。師匠の尾上親方(元小結浜ノ嶋)も「いろいろ考えすぎているから足が出ない」と分析する。
 4年前の夏場所、新大関だった白鵬が14勝を挙げ賜杯を手にした。黒星を喫したのは5日目。把瑠都はここから、どこまで星を積み重ねることができるか。
 支度部屋の風呂場では髪を洗い、ひげをきれいにそった。「あと一つ勝てば勝ち越しだしね」。重圧から解き放たれるには、本来の豪快な取り口が必要なのだろう。

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2010年5月16日のニュース