遼くん17位発進!“木の葉落としの術”も…

[ 2010年4月30日 06:00 ]

15番、第3打は葉と葉の間を通すスーパーショットでリカバリー

 男子ゴルフツアーの中日クラウンズ第1日は29日、愛知・名古屋ゴルフ倶楽部和合コース(6545ヤード、パー70)で行われ、昨年賞金王の石川遼(18=パナソニック)はショットがバラつきながらも3バーディー、1ボギーの68をマークし首位に3打差の17位発進した。15番パー5では枝と枝の間を通すショットを試みてパーセーブするなどトラブルを耐えしのいだ。混戦模様の中、阪神・久保康生投手コーチの娘婿の上井邦浩(27=三好CC)が5アンダーで単独首位に立った。

 確かに「コン」と障害物に当たる音が響いた。しかし、石川はアクシデントを気にとめる様子もなく「ゴー!」と叫んだ。15番パー5の第3打。木の枝と葉の間をかすめたボールは少し勢いが弱まり、運良くグリーン奥のカラーで止まった。
 「久しぶりに冒険をしたというか、ドキドキしました」。フェアウエー中央からドライバーで打った第2打は右ラフへ。残り50ヤードの第3打は前方の木の枝が邪魔になった。バンカーに入るのを覚悟で低く打ち出す選択肢もあったが、石川はSWで枝の間を狙った。「スペースはバスケットボール1個分ぐらい。90%葉っぱに当たると思ったけど想定内でした」。強気なショットで見事ピンチを脱出しパーを守った。
 続く16番パー4は、1オン阻止のため今年からグリーンが小さくなり、バンカーが4個から10個に増えた。それでも石川は果敢に1オンに挑戦。2、3打目が連続でバンカーショットとなったが、最後は3メートルを沈めてパー。「15、16番の苦しい状況でも攻めることができた」。運も味方に付けて勢いに乗ると、17番でバーディーを奪った。
 「きょうは結果的にアンダーパーですが、オーバーパーに等しいプレー。一歩間違えば、オーバーパーでした」と振り返るように特に序盤はショットが右へブレた。しかし、そのままで終わらないのが成長の証。「体が浮き上がっている」と問題点を分析して徐々に修正。「どたばたしても、パットは決められるようになってきた」というパットの好調さもあって、首位に3打差の2アンダーで乗り切った。
 3打差に27人がひしめく大混戦。「2アンダーは実力じゃない。ついていたと思う。このツキを生かしたい」。昨年は初日に2打差の4位に付けながら第2日に失速した。同じ失敗は繰り返さない。

 ▼1位上井邦浩 ショットがいい感じなので、アプローチ、パターを大事にすれば伸びる。(首痛を抱えながら65)

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2010年4月30日のニュース