北島 無冠も土壇場で今後に手応え「大満足」

[ 2010年4月18日 20:34 ]

 【競泳の日本選手権】追い詰められた五輪王者が、土壇場で今後に向けた手応えをつかんだ。男子100メートル平泳ぎの北島は7歳年下の立石に逆転負けこそしたが、1分を切る好タイムをマークして「負けは負けだが、100メートルは大満足」と気持ちよさそうだった。

 予選で日本新を出した50メートルは決勝で空回りし2位。200メートルは終盤に失速して4位と、ふがいないレースが続いていた。乱れた泳ぎの不安を頭から振り払い、この日は「何も考えないで泳いだ」という。

 前半から積極的に攻めてトップの28秒31で折り返し、終盤も粘った。平井コーチは「200メートルがあれだけ悪かったのによくまとめた。康介の自信になる」と評価した。

 北京五輪後、約1年間の休養を経て臨んだ今大会は無冠に終わったが、最後のレースで8月のパンパシフィック選手権(米国)の代表入りを確実にした。

 ロンドン五輪を目指す王者は「一つでも多く国際大会に出て、もう一度海外の選手と勝負できる楽しさを感じることが大事。勝ち負けよりもそこ(国際舞台)に戻っていく楽しさや今回のようなドキドキやハラハラの感覚を味わいたい」。強豪と再びまみえる夏の舞台が待ち遠しそうだった。

 ▼北島康介の話 59秒台が出せれば、納得して帰れると思った。何も考えないで泳いだ。よく立て直せたと評価していいと思う。取りあえず自信は取り戻せた。

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2010年4月18日のニュース