加納は「回避」から急転!ハードル下げて格上げ?

[ 2010年3月16日 19:42 ]

 アジア大会は五輪や世界選手権と異なり、出場に二の足を踏む選手が少なくない。日本陸連が来年の世界選手権代表の選考基準でアジア大会の「金メダリスト」から「メダリスト最上位者」にハードルを下げたことには、“格付け”を上げる苦心の跡がうかがえる。

 当初、14日の名古屋国際で初優勝した加納はアジア大会を回避し、今秋のニューヨークシティーに出場する意向を表明した。指導する川越監督も辞退を伝えたが、日本陸連幹部は「話し合いの中で出ることになった」と急転した事情を明かす。選考基準の見直しとの関連性は否定した。
 アジア大会を敬遠する流れは駅伝シーズンと重なる実業団の事情もあり、世界選手権へつながるチャンスを拡大する必要性はあったのだろう。日本陸連の河野会長は「選考基準をコロコロ変えるのは好ましくない」と苦言を呈したが、アジアの勢力図で女子は中国勢が台頭し、男子は中東勢がアフリカ出身者の国籍変更で表彰台を狙う事情もある。沢木専務理事は「現実をみればやむを得ない状況だ」と強調した。

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2010年3月16日のニュース