藍ちゃん“パット”しない初日

[ 2009年8月15日 06:00 ]

<NEC軽井沢72ゴルフトーナメント初日>7番Hで浅間山に向かい豪快なティーショットを放つ宮里藍

 女子ゴルフツアーのNEC軽井沢72第1日は14日、長野県軽井沢町の軽井沢72ゴルフ北コース(6637ヤード、パー72)で行われ、米ツアー初優勝後の凱旋出場となった宮里藍(24=サントリー)はパットが決まらず、2バーディー、2ボギーの72と伸び悩み23位と出遅れた。宮里と同じ組で回った東北高の後輩・有村智恵(21=日本ヒューレット・パッカード)がベストスコアの66をマークして単独トップに立った。2週連続優勝を目指す上田桃子(23=ソニー)は2アンダーの70で回り、4打差の9位につけている。

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 気持ちとプレーがかみ合わなかった。宮里はスタートの1番で2・5メートル、2番で1・5メートルのバーディーチャンスを立て続けに外した。18番で5メートルの難しいスライスラインをねじ込みスコアをイーブンに戻したが、パットの名手が珍しくグリーン上で苦闘した。
 「集中力の問題ですね。チャンスが来たときにとがるような集中力がなかった。その時の体調や気分で(状態が)違うし、たまたまそういう日に当たってしまいました」
 1番ティーで第1打を打つ前にギャラリーから「お帰り。優勝おめでとう」と掛け声が飛んだ。テレビ解説の森口祐子プロは「プロはスタートホールではクリアな気持ちで出ていきたいと思っている。本人の気持ちの中では意識しなくても、お客さんの声を聞いて体のどこかがピッとなったかもしれません」と凱旋帰国の意識がプレーに影響を及ぼしたと推測。コーチの父・優氏も「(パットのテークバックの時に)手首だけで上げていた。グリップを一体にして上げていかないとフィーリングが出なくなりますから」と技術的な問題があったことを指摘した。
 ただ、朗報もあった。13日のIOC理事会で16年五輪の追加競技候補にゴルフが選ばれた。「凄くうれしいです。私だけでなくいろいろな選手の意識も変わってくると思います」と笑顔で話した。16年には31歳だが「私はその頃に自分のゴルフがピークになるイメージを持っています。その時にタイミングが合えば出たいです」。もちろん7年後も大事だが、まずは目の前の試合で結果を残すことが将来につながる一歩になる。「あしたからパットが入ってくれればチャンスはあると思っています」と前を向いて巻き返しを誓っていた。

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2009年8月15日のニュース