丸ちゃん“苦しんで”巻き返して5打差3位

[ 2008年10月25日 06:00 ]

8アンダー、3位で決勝ラウンドに進んだ丸山茂樹。1番H、ティーショットを放つ

 丸ちゃんが苦肉の“1W外し”で好位置をキープした。男子ゴルフツアーのブリヂストン・オープン第2日は24日、千葉・袖ケ浦CC袖ケ浦(7138ヤード、パー72)で第2ラウンドを行い、大会4度目の優勝に挑む丸山茂樹(39=TOYOTA)は序盤でトリプルボギーを叩きながらも、不振の1Wを封印した後半アウトで33と巻き返して2アンダーの70。通算8アンダーで首位と5打差の3位につけた。ノーボギーの66で回った矢野東(31=フリー)が通算13アンダーで首位。石川遼(17=パナソニック)は通算1アンダーの40位で予選を通過した。

 かつての明るさはじける姿はない。スコアがよくても、順位がよくても、丸ちゃんスマイル全開とはいかなかった。
 「何もかも苦しくて、苦しくて、苦しくて。さだまさしさんの歌に出てきそうな気分でした」
 丸山茂をそこまで苦しめたのは昨年から続く1Wの不調だった。米国で飛距離の差に悩み、体の不調も加わって迷路に迷い込んだ。今秋から日本ツアーに復帰したのも、慣れ親しんだ日本で「1年半悩んでいる“病原菌”を取り除きたい」と考えたからだが、いまだに原因は突き止められていない。
 この日も3番パー4では、1Wの第1打を右へ曲げるミスをきっかけに5オン2パットのトリプルボギー。その後も思うようなショットが打てず、1Wには前半で見切りをつけた。ハーフ終了時にバッグから1Wを抜き、後半は3Wでティーショットを打ち続けた。前週の日本オープンで1Wを使わずに優勝した片山とは対照的に、消極的な理由からの1W外しだった。
 しかし、そんな“荒療治”が功を奏し、後半はスコアを伸ばして3位の好位置をキープ。父・護さん(69)は「(1Wの)不振の原因は分からないんだ。でも、日本ツアーは友達もいっぱいいるし、雰囲気が以前とは違う」と苦境にあっても粘り強くプレーする姿に、日本に戻ってからの変化を感じているという。
 ホールアウト後の練習場では10本以上の1Wを並べてあれやこれやと試行錯誤。3日目からは飛距離よりも方向性を重視してシャフトを0・5インチ(約1・3センチ)短くすることを決めた。まだまだ不安は消えないが「この状態であしたテレビに映るかと思うとゾッとするね」と笑う姿は、簡単にはへこたれそうもない強さを漂わせていた。

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2008年10月25日のニュース