王さんが強力後押し!大山が5打差単独首位

[ 2008年10月25日 06:00 ]

大山志保は18番でバーディパットを沈めガッツポーズ

 スポニチ主催女子ゴルフツアー、マスターズGCレディース第1日は24日、兵庫県三木市のマスターズゴルフ倶楽部(6510ヤード パー72)で行われた。06年の賞金女王、大山志保(31=オンワード樫山)がプロ野球ソフトバンクの王貞治前監督(68)の助言に後押しされ、ボギーなしの7バーディーで65をマークした。65は自己ベストタイであると同時にコースタイ記録で、2位に5打差をつける単独トップ。2位には70の横峯さくら(22=エプソン)ら6人が並び、ホールインワンを記録した笠りつこ(20=TKUテレビ熊本)が71で8位につけた。

 最終18番、3メートルのバーディーパットを沈めた大山は右拳を強く握りしめ、ガッツポーズを3回繰り返した。文句なしの第1日を象徴する気迫あふれるパフォーマンス。「7アンダーは自己ベスト。パットが今年一番よく決まってくれた」。ボギーなしの7バーディーの安定した内容に何度も何度も笑顔をはじけさせた。
 06年の賞金女王も今季は2位が最高順位で、優勝から見放され続けてきた。気がつけばシーズンは佳境。今大会でも弱気になりかけたが、そんな大山の背中を押してくれたのが“世界の王”の言葉だった。「賞金女王に一度なったんだから、堂々と強い気持ちを持ってぶっちぎって勝ちにいきなさい」。前日、宮崎入りした王氏はソフトバンクが宮崎でキャンプを行うようになった数年前から交流のある大山の父・晃さん(69)の個人タクシーに乗車。晃さんとの会話の中で、大山へのアドバイスを送った。
 大山は「今までは勝てたらいいなとは思っていたけど、心底、勝ちたいというのはなかった」と気づかされた。大山自身も過去に王氏と会ったことがあり「強い気持ちでいきなさい。堂々とプレーしなさい」と言ってもらったこともあったが「あこがれの方というより偉大な方」からの大会前の絶妙なタイミングでの言葉は何よりの勇気になった。
 昨年の平均パット数1位が示すように本来はパットの名手。「これまでパットが入らなかったのも気持ちの面。強い気持ちで前だけ向いてプレーしようと思ったのでこの結果が出た」。5番パー4で5Iでの第2打をピンまで5メートルに寄せて初バーディーを奪うと、その後は10番では7メートルのパットを沈めるなどバーディーを量産。痛み止めを欠かせない右ひじ痛を抱えているため練習量は減っているが、その分も気持ちでカバーし、ぶっちぎりの態勢に入った。
 来季の米ツアー挑戦を掲げ、12月に最終予選会を受けるが、日米両ツアーを兼ねる11月のスポニチ主催ミズノクラシックで勝てば、米ツアー参戦の権利も獲得できる。「優勝してから(米国に)行きたい」と意気込む大山は今大会に勝ち、そして、ミズノクラシックに弾みをつける。

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2008年10月25日のニュース