美姫出遅れも…フリーで逆転を

女子ＳＰで演技する安藤美姫

　安藤は冒頭の２連続３回転ジャンプを「コーチに言われて３回転―２回転に」変更し、スピンではバランスを崩した。優勝した昨年にマークした自己ベストの６７・９８点を大きく下回る５９・２１点に終わったが「１００％の滑りではないので納得している」と話した。

　日本初の連覇へ向けて、大会直前にＳＰの曲を変更。３位だった２月の四大陸選手権後「表現しきれなかった」と「サムソンとデリラ」に見切りをつけ、世界王者となった昨季の「シェエラザード」に戻した。上位とは差は開いたが「ミスなくできたのでフリーにつながる。３―３回転を絶対にやる」と前を向いた。

　脱臼癖のある右肩はいつ外れてもおかしくない状況。当初は４月に手術を予定していたが、２回以上の手術が必要となって来季を棒に振る可能性が判明したため、回避も検討しているという。不安とも闘う女王は、今季最後の演技となるフリーで大逆転に懸ける。