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カズ J開幕戦9年ぶり先発出場「ちびりそうになった」 58歳11カ月12日で最年長記録また更新

[ 2026年2月8日 05:30 ]

明治安田J2・J3百年構想リーグ第1節   福島1ー4甲府 ( 2026年2月7日    JITス )

<甲府・福島>前半、攻め込む福島・カズ(右)(撮影・松永 柊斗)
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 秋春制への移行に伴う特別大会「明治安田J2・J3百年構想リーグ」が7日、開幕し、J3福島の元日本代表FW三浦知良(58)がアウェーのJ2甲府戦で開幕スタメンを果たした。Jリーグでの開幕戦出場はJ2横浜FC時代の17年以来9年ぶりで代名詞のシザースも披露。試合は1―4で敗れたが、5年ぶりにJリーグの舞台に立ち、自身の最年長出場記録を58歳11カ月12日に更新した。

 敵も、味方も関係なかった。観衆の視線の先にはカズがいた。5年ぶりのJリーグ。2日前に伝えられた開幕先発はカズにとってもサプライズだった。「長い間やっているけど、おしっこちびりそうになった。それくらいびっくりした」。それでもピッチに立てば役者が違う。気温5度と冷え込む中、半袖でプレー。「ちょっと気合を入れた」。1トップに入り、予定通り20分間プレーした。

 見せ場は前半16分、右サイドでボールを受けると中に切れ込みながら右足でボールをまたぐシザースで敵地をどよめかせた。同6分には相手ボールを奪う魂のスライディング。これにはMF芦部も「58歳でスライディングタックルはない」と心を動かされた。かつてのように一人で何でもできるわけではないが、正確なポストプレーで再三、攻撃のリズムもつくった。

 福島に合流して約1カ月。まだ20分以上の実戦はこなしていなかった。調整途上でも、今できるプレーを完遂し、試合後は「自分を褒めてあげたい」と笑った。今月26日には59歳になる。白髪も目立つ。それでも最年長記録は「意識していない」と素っ気ない。ベンチに下がる際、相手サポーターの拍手には「感動した。でも拍手されないぐらいの活躍をしないとね」。これがキングの本音だ。

 この日、遠くイタリアではミラノ・コルティナ五輪の開会式が行われた。聖地サンシーロではACミランの黄金期を築いた元イタリア代表のフランコ・バレージ氏(65)が聖火ランナーとして登場した。94年セリエAの開幕戦で当時ジェノアのカズがピッチ中央でバレージと激突し、鼻骨骨折の重傷を負ったのはあまりにも有名なシーンだ。2人のレジェンドは以来、親交を深めてきた。あれから約32年。カズは今なお、開幕戦のピッチに立ち、最前線で戦い続けている。伝説は終わらない。

 ▽カズとバレージ 94年9月4日、セリエA開幕戦で当時、カズが所属したジェノアは「ジュゼッペ・メアッツァ(通称サンシーロ)」でACミランと対戦。セリエAデビューとなったカズはリーグ3連覇中だった名門相手に背番号9をつけて先発も前半途中にハーフウエー付近でイタリア代表DFバレージと激突。一度はピッチに戻るも途中交代を強いられ、試合後にミラノ市内の病院に直行。鼻骨骨折で手術を強いられ、約1カ月、戦線を離脱した。以来、練習用ビブスでも9番だけは避けるのが、カズ唯一の験担ぎとなっている。

 ▽J2・J3百年構想リーグ J2とJ3の計40クラブが東西各2組ずつに分かれ、ホーム&アウェーで地域リーグラウンドを争う。90分で同点ならPK戦で決着。PK勝ちは勝ち点2、PK負けは同1。プレーオフラウンドは各組の同順位4チームでノックアウト方式の順位決定戦を行う。J1を含め、最も得点した選手を釜本邦茂賞として表彰する。

 ≪森保監督「世界的ニュース」≫日本代表の森保監督がFC東京―鹿島戦視察後に取材に応じ、J公式戦の最年長出場記録を更新したカズについて「世界的なニュースじゃないですか」と笑顔で言及した。カズは2学年先輩にあたり、日本代表でともに戦った盟友。「Jリーグの舞台にカズさんが戻ってきてプレーしているのは、本当に素晴らしいと思います」と賛辞を繰り返した。

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