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筑波大・内野航太郎 カタール出発前にゴール U―23唯一の大学生 五輪最終予選も任せろ!

[ 2024年4月7日 04:45 ]

関東大学リーグ   筑波大3―0関東学院 ( 2024年4月6日    味フィ西 )

<関東学院大・筑波大>後半、筑波大・内野航はヘディングシュートを放つ(撮影・西尾 大助)
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 パリ五輪アジア最終予選を兼ねたU―23アジア杯カタール大会(15日開幕)に臨むU―23日本代表に大学生として唯一選出されたFW内野航太郎(19=筑波大)が“GO砲”を決めた。6日、関東大学リーグ1部開幕節の関東学院大戦に先発し、前半に先制ゴール。1メートル85を誇るサイズに研究熱心な頭脳を兼ね備えたストライカーが、パリを目指す決戦に向けて弾みをつけた。

 出国前の最終チェックが完了した。筑波大の一員としてU―23日本代表合流前最後の試合に臨んだ内野航。前半12分、左からのクロスに反応し、利き足とは逆の左足で先制のネットを揺らした。「いつも通りやれば結果がついてくると思っていた。自分の強みであるクロスからのゴールで得点できて良かった」。チームの開幕白星に貢献し、試合後は休む間もなく、羽田空港へ直行。カタールに向けて出発した。

 1メートル85の大型ストライカーの持ち味は、ゴール前の嗅覚から生み出される得点力で「体格がある上で小柄な選手が得意とするような駆け引きも強み」。サイズに頼らない“頭脳派プレー”のきっかけは横浜ユース時代。自分より上の学年の選手と対戦する機会が増え体格で優位に立てなくなった。「どうやって点を取ろう」と考え抜きゴール前の動きを研究。中でも自分とは利き足が逆のマンチェスターCのFWハーランドのプレー映像を反転で視聴し、今でもルーティンとしている。

 体づくりも読書や筑波大の専門家から学んだ知識を生かしながら、腸腰筋や腸骨筋を重要視。一人暮らしのため、自炊でたんぱく質豊富なメニューを工夫し、体重は入学時から3キロ増で82キロまでパワーアップ。決戦の地に持ち込むキャリーバッグには睡眠とバイオメカニクス(動作解析)に関する専門書に加え、良質なオイルやツナ缶を忍ばせている。

 ユース時代の22年にプレミアリーグイースト歴代最多21得点を記録した。試合を決定づける活躍が多いことから、SNS上で「#結局内野かよ」というハッシュタグが定着。この日も筑波大蹴球部の公式SNSがつぶやいた。「何でもいいのでチームを勝たせたい」と燃えるクレバーな点取り屋がパリ五輪切符につながるゴールを重ねれば、その名はネットでトレンド入りするはずだ。 

 ◇内野 航太郎(うちの こうたろう)
 ☆生まれとサイズ 2004年(平16)6月19日生まれ、横浜市出身の19歳。公式サイズは1メートル85、79キロ。利き足は右。

 ☆競技歴 小学生時代に地元のSCHフットボールクラブで本格的にサッカーを始め、中学時代に横浜ジュニアユースに入団しユース時代の22年にはトップチームに2種登録。筑波大卒のブライトンMF三笘薫の影響を受け、23年に筑波大に進学。

 ☆代表歴 日本代表はU―16世代から各年代で選出され、昨年はU―22日本代表でアジア大会に出場。

 ☆趣味 週1回のサウナで心身を整えており、暑熱対策もバッチリ。旅行も好き。新たにキャンプにも興味を示している。

 ☆食生活 蒸した鶏肉とブロッコリーをよく食べている。寿司が好物。

 ☆好きなアーティスト 日本人男性ラッパーのZORN。お気に入りの曲は「Keep It Real」。同曲の歌詞「等身大なサイズ感」が座右の銘。

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