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田中碧 開始2分で突破王手弾 アジア杯不在も「ゴールは正義」ここぞで決めた

[ 2024年3月22日 04:45 ]

2026年W杯北中米大会アジア2次予選B組   日本1-0北朝鮮 ( 2024年3月21日    国立 )

<日本・北朝鮮>前半、ゴールを決め喜ぶ田中(撮影・小海途 良幹)
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 日本代表は21日、26年W杯北中米大会アジア2次予選B組第3戦で北朝鮮代表と対戦し、1―0で辛勝。3連勝で勝ち点9として、突破に王手をかけた。前半2分にMF田中碧(25=デュッセルドルフ)が右足で国際Aマッチ8点目。その1点を守り切り、森保一監督(55)は8強敗退となったアジア杯から再出発となった一戦を白星で飾った。第4戦(26日)の北朝鮮戦は平壌開催が消滅。没収試合で不戦勝の可能性も出てきた次戦で勝ち点3を加えれば、9月にスタートする最終予選進出が決まる。 試合結果(速報)

 大舞台に強い男が帰ってきた。田中が先制のゴールネットを揺らしたのは、試合開始わずか1分20秒後。笑顔で両手を広げ、観衆にアピールした。1月1日のタイ戦以来、約2カ月半ぶりの出場。アジア杯では不在だった男が、復帰のあいさつとばかりに電光石火の“ただいま弾”で勝利を引き寄せた。

 左サイド深くから、逆サイドの堂安にクロスを供給。ここでプレーを止めなかった。「クロスを上げた後に(堂安)律が折り返してくれると思った。マイナス(のスペース)が空いていて優しいパスをくれた」。右足から放たれたシュートは奇麗な弾道でゴール右に突き刺さった。

 8強で敗退したアジア杯では、ドイツ2部デュッセルドルフから移籍する可能性もあって招集を見送られた。結果的に残留が決まったが、クラブでの活動に専念したことで冬季中断期間明けは公式戦10試合で3得点2アシストと活躍。ティウネ監督は「クラブではこれまでで最高のアオ・タナカだ。多くのファンは“我々にはこんな選手がいたのか”と目をこすっているだろう」と称えるほどだ。

 22年W杯カタール大会1次リーグのスペイン戦で“三笘の1ミリ”から決勝点を決めたように、代表ではここぞの試合でゴールを積み重ねてきた。「サッカーはゴールを目指してやるもの。ゴールは正義だし、それは評価すべき」と頼もしい。一方で、特に後半は決定機も少なく「個人的にはそんなに、インサイドの位置でプレーできなかった。ビルドアップも凄く安定していたわけじゃない」と課題も再確認。まだまだ連係を深める余地は残されている。

 26日のアウェー北朝鮮戦は白紙だが、W杯最終予選、そして26年W杯と戦いは続く。「構造的な問題はまだまだある。もっとできる」。勝利の立役者は浮かれることなく、愚直に上を目指していく。

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