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サッカーでシンビンが試験採用へ 審判への異議が対象。将来的には戦術的ファウルにも拡大か

[ 2023年11月29日 09:57 ]

 競技規則を定める国際サッカー評議会(IFAB)は28日、ラグビーで採用されているシンビン(一時退場)制度を試験的に導入する意向を表明した。英BBCなどが報じた。審判員に異議を唱えた選手などが対象となる。アマチュアなど草の根レベルで実施して一定の成果が表れたことを受け、今後プロでの採用を検討。関係者は「どのレベルで試すのがベストか確認していく」と語り、大会主催者に試験運用に参加する意思があるか確認していくという。

 イングランド協会(FA)では18~19年シーズンから31のリーグで導入。審判員への異議が38%減少したという。翌シーズンからは全ての草の根レベルで適用し、さらに男子や女子の下部で対象のリーグを拡大してきた。今回の試みでは特定の場面で主将以外の選手が主審に近づくことを認めないことや審判員への敬意を欠く振る舞いを見せた選手、監督に対して規則をより厳格に適用することも検討する。来年3月の総会で承認されれば、同7月に施行される新シーズンの競技規則に盛り込まれる。

 また、将来的には意図的に相手の好機を阻止する戦術的ファウルが対象になる可能性もあるという。IFAB評議員でFA最高責任者のマーク・ブリンガム氏は「ファンには期待できるカウンターが戦術的ファウルでつぶされることに不満がある。警告が適当なのかという疑問から今回の手続きに含まれるべきか考えないと」と語った。

 元イングランド代表DFジョン・テリー氏はシンビン制度採用に否定的な見解を示し「審判の許容範囲や一貫性のなさは毎週異なっている」と指摘。同じく元イングランド代表DFのジェイミー・キャラガー氏は以前はシンビンに否定的だったものの「あまりにも多くの試合が退場で破壊されている」と話し、シンビンでの代用に理解を示しているという。

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