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【Jトピ~データで読み解く】浦和 ショルツの“キャリー”で幻惑

[ 2023年4月26日 06:00 ]

キャリー5傑
Photo By スポニチ

今週から浦和がリーグ戦を一時的に離れ、ACLの決勝に臨む。J1では開幕2連敗の後、7戦負けなしと復調。来日3年目のDFアレクサンダー・ショルツ(30)がセンターバックとしての守備力に加え、意外性のあるプレーで相手を幻惑している。

 ショルツは21年夏に加入して以降、浦和の不動のセンターバックとして君臨してきた。今季もGK西川らと並び、リーグ全9試合にフル出場している。
 その持ち味は、1メートル89の長身から想像しづらい軽やかな持ち上がりにある。トラップした地点から次のプレー地点まで20メートル以上移動したボールキープを示す「キャリー」で、ショルツは同僚のMF大久保と並び、今季リーグ最多の17回試みて全て成功。昨季も試行65回、成功63回とも同じく最多だった。
 今月15日の札幌戦で挙げた今季2得点目が象徴的だった。0―0の後半23分、相手の縦パスを後方から飛び出したショルツがセンターサークル中央付近でカットし、そのままスルスルと前進。右に開いたMF関根にボールを預けるとゴール前に駆け上がり、ワンツーのクロスに左足を合わせて先制。4―1での快勝を引き寄せた。
 普段は堅実なプレーに徹する。今季パス661本はコンビを組む新加入のDFホイブラーテンに次ぎリーグ2番目で、同成功589本は最も多い。一方で、相手に1対1で仕掛ける「ドリブル」は0回。キャリー上位の選手はドリブルも多い傾向がある中で、正面に相手がいれば無理をせず、安全につなぐことを優先している。
 アジア王者奪回を目指すACL、その後は再びリーグ戦と過密日程が続く。厳しい戦いの中で、攻守で積極性と確実性を併せ持つショルツの存在がクローズアップされそうだ。(データ提供・データスタジアム)

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2023年4月26日のニュース