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名古屋・相馬 吉報に妻も息子も大号泣 原動力は携帯に保存した写真「突破するイメージ持っている」

[ 2022年11月2日 05:10 ]

W杯カタール大会日本代表発表 ( 2022年11月1日 )

地球儀のカタールの場所に国旗を立て、撮影に応じる相馬
Photo By スポニチ

 自分の名前を聞いた瞬間、MF相馬勇紀(25=名古屋)は「うわーっ!」と叫んだ。自宅で夫人、今年4月に生まれたばかりの長男と見守った代表発表のライブ中継。当落線上の立ち位置を感じていただけに、喜びもひとしおだった。

 「選ばれたときは本当にうれしくて、跳び上がった。妻が泣きながら喜んでくれて“本当におめでとう”と。その声の大きさに子供は大号泣していましたね(笑い)」

 7月のE―1選手権で3得点2アシストを記録し、得点王と大会MVPに輝くなど猛アピールした。海外組が多勢を占めるA代表に選ばれたのは、9月の欧州遠征が初めて。大逆転でW杯切符をつかみ取った。

 日本代表の一員として全6試合に出場した昨夏の東京五輪を終えてからは、ずっと悔しさを抱えてきた。ともに戦った上田ら仲間たちがA代表に入っていく一方、自らに声はかからなかった。「最後、絶対に取り返す」。決意を夫人に語ると、当時のA代表のメンバーリストを撮影した画像を携帯電話に保存。「絶対に負けない」という思いを胸に、日々の練習や試合と向き合ってきた。

 重ねた努力が実を結んで26人のメンバーに名を連ねた。ただ、選ばれたからには「ここがスタート」と前を見据える。身長は1メートル66。歴代の日本代表W杯メンバーで最も低かった森島寛晃(98、02年)らの1メートル68よりも低い。爆発的なスピードが持ち味のドリブラーはMFとFWの中では唯一の国内組で、その利点を生かそうとしている。

 「自分が突破するイメージは持っていて、海外でプレーしている(日本代表の)選手に比べて知られていない。意表を突く動きや、相手がビックリするプレーや速さ、瞬発力で戦いたい」

 ドイツ、コスタリカ、スペインと戦う1次リーグの目標を「1ゴール1アシスト」と定めた25歳。日本の秘密兵器として、来たるべき出番に備える。 (西海 康平)

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2022年11月2日のニュース