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コロナ禍の川崎Fで桐蔭横浜大FW山田がデビュー 自身では「30点」も鬼木監督はハードワーク評価

[ 2022年8月4日 00:13 ]

ルヴァン杯準々決勝第1戦   川崎F1―1C大阪 ( 2022年8月3日    ヨドコウ )

<C大阪・川崎F>前半、西尾と激しく競り合う山田(右)(撮影・北條 貴史)
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 新型コロナウイルス陽性者が続出している川崎Fは敵地でC大阪に1―1で引き分けた。後半44分に追いつかれるも、前半33分にMF脇坂泰斗(27)が貴重なアウェーゴールを奪い、タイトルへの意地を見せた。

 18人をそろえたが、7月30日のJ1浦和戦に続いてGK3人がベンチに入る苦しい台所事情。この一戦で、特別指定選手のFW山田新(22=桐蔭横浜大)が先発でデビューした。「(コロナに関する)情報を見て、自分の中で(出番が)“あるかな?”と思っていた。言われたのは一昨日(1日)。自分の中ではいつでも行けるように準備していました」と話した。

 試合前には大学の先輩でもあるMF橘田健人(24)らが「デビュー戦、楽しんで」と緊張をほぐすような声を掛けてくれたという。「声出し応援」にも背中を押された。U―18まで川崎Fの下部組織で育ったFWは「内定してからまだ実感がわいていなかったですけど、(声援を)聞いて、やっとフロンターレに戻ってこられたんだなと思った。緊張というよりは、興奮を抑えるような感じでした」と振り返った。

 迎えた試合で、最大のチャンスは後半22分に訪れた。FWマルシーニョ(27)が右足のアウトサイドで上げた左クロス。ファーサイドから頭で合わせた決定機だったが、相手GKの伸ばした右足に惜しくもはじかれた。「あそこは決めないといけない」と反省。試合を通じての出来については「30点くらい」とし、「守備でももっと走らないといけない。チームがビルドアップで前進する上でも、気をつかってランニングしたり受けたりしないといけない」と手厳しく振り返った。

 ただ、鬼木達監督(48)は後半39分に交代するまでハードワークし続けた姿勢をたたえた。「彼の特長はスピードなので、前半のところから“思い切ってやれ”という話をしていた。彼のために彼の特長を生かしてあげるサッカーで戦うことを選択した。みんながそれを意識してくれたし、彼自身もかなりハードワークしてくれて、短い期間で守備のところもなんとか頑張ってやってくれた」と急な出番に対応した姿勢を評価した。

 プレーが切れた後半19分のタイミングでは、鬼木監督から「まだ行けるか?」と声を掛け、抜けだす際に戸惑っていることを察して「思い切ってやりきってかまわない」と背中を押したという。その直後の22分にヘディングでの決定機が生まれ、30分にも再び頭でゴールに迫った。指揮官は「またそこからエネルギーを出してくれた」とうなずいた。

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