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日本サッカー協会、小学生年代のJFA登録を無料に 少子化、コロナ禍による登録者減少受け

[ 2022年2月10日 18:47 ]

日本サッカー協会の田嶋会長
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 日本協会(JFA)は10日、今年より第4種(U―12)チームに所属するサッカーおよびフットサル選手のJFA登録を無料化すると発表した。

 今月14日の6時から開始される新年度の登録申請から適用され、これまで700円だった第4種年代のサッカー選手、500円だった同フットサル選手の登録料は無料となる。

 登録料はJFAが集め、47都道府県に配布する補助金の原資となっている。今回の決定によりJFAは約1億8000万円の減収が見込まれるが、この日オンラインで取材に応じた田嶋幸三会長(64)は「少子化、そしてコロナ禍のこの2年間で、多くの登録者が減ってきたという事実を受けとめ、私たちは新たな登録制度に挑戦してきたいということで考えてきました」とし、「U―12年代の各都道府県の協会で活動されている方、現場の方々と複数回に渡り議論を重ね、理事会でも議論をした中で、私たちはこのような決定をしました」と説明した。

 JFAは「JFA2005年宣言」に掲げる「JFAの約束2050」の中で、「サッカーファミリーが1000万人になる」ことを明記している。その約束を果たすための具体的な施策として現在、登録者やサッカーファミリー一人一人とのつながりを創出し、フットボールの魅力を感じてもらう取り組みとしての「登録制度改革」と「メンバーシップ制度の導入」を柱に据えて改革を進めている。

 田嶋会長はこの日、新たな登録制度に関して「アプリを使った形でやる方向で考えている」ことも明かした。現行の登録制度では、例えサッカーを続けていても「18歳のときに大幅に(登録を)辞める形」という。その中で「そういう方たちをどうやってサッカー界に引き留めていくか」と熟慮を重ね、「これはお金をもらう、もらわないの関係ではなく、メンバーシップとしてそこに加わって、サッカー界にずっといていただけるようなサービスを提供していきたい」とアプリ導入を決めたという。サッカーファミリー一人一人とつながるIT基盤システムを構築し、有益な情報やサービスを提供してサッカーファミリーの充実したサッカーライフをサポートしていく考えだ。

 また今後は第4種以外にも女子、シニアなどの登録に関しても引き続き議論して行く方針で、同会長は「お金を払うから登録という考え方ではなく、メンバーシップになっていただき、生涯にわたってサッカーに関わっていただける環境を築いていきたい」と意気込みを語った。

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2022年2月10日のニュース