広島　GK林が100試合無失点の大記録　城福監督も驚くほどの練習に真摯な態度

明治安田生命J1第31節   広島1－0名古屋 （ 2021年10月3日    Eスタ ）

　名古屋に勝利し喜ぶ広島・GK林（右）＝Eスタ
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　3試合が行われ、広島のGK林卓人（39）が史上5人目となるJ1通算100試合無失点を達成した。FW浅野雄也（24）の挙げた1点を守り切り、名古屋に競り勝った。

　試合終了の笛が鳴ると、控えめに右手を握りしめた。39歳の大ベテランGK林が史上5人目のJ1通算100試合目の零封。日本代表キャップのないGKが、川口能活や楢崎正剛と肩を並べた。

　「個人の記録のように言われるが、全員の協力がないと達成できない数字。チームメートのおかげです」

　金光大阪高から01年に広島入り。札幌や仙台を経て14年に古巣復帰を果たしたが、近年は東京五輪代表GK大迫の台頭もあってベンチで過ごす時間が多くなった。だが城福監督が「彼の年齢でスタメンを奪い返すのは簡単じゃない」と驚きを交えて表現したように、大迫も一目置く練習への真摯（しんし）な態度を貫き通した。9月18日の柏戦から守護神の座を取り戻すと抜群の安定感を発揮。この日も的確なコーチングでピンチを未然に防ぎ、浅野の1点を守り切った。

　「皆が内緒で花束を用意してくれていた。花束が無駄にならなくて良かった」。自らを誇ることなく、周囲への感謝や気遣い。だからこそ、この年齢でも第一線で戦えている。