×

大然2発!横浜救った スプリントKING躍動でドロー、開幕連敗阻止

[ 2021年3月8日 05:30 ]

明治安田生命J1第2節第2日   横浜3-3広島 ( 2021年3月7日    日産ス )

前半、ゴールを決める横浜・前田(撮影・光山 貴大)
Photo By スポニチ

 明治安田生命J1リーグが7日に行われ、横浜はホーム開幕戦で広島に3―3で引き分けた。前半27分までに2点を失う苦しい立ち上がりとなったが、東京五輪世代のFW前田大然(23)が公式戦ではプロ初となる1試合2得点。同点に追いつき、01年以来20シーズンぶりの開幕2連敗を回避した。 試合結果

 スピードスターが、ゴールハンターと化した。東京五輪世代のFW前田が、プロ入り後初の1試合2得点。2点を追う苦しい立ち上がりとなったチームを、01年以来の開幕連敗阻止へ導いた。「ルヴァン杯(3日仙台戦)でチャンスを逃したのでリーグ戦で決めたいと思った」。ポステコグルー監督も「いい働きをした」と目を細める活躍だった。

 前半34分、MF岩田のロングボールに抜け出し、DF2人の間で収めて今季初得点。2―3の後半22分にはMF渡辺の左クロスをダイビングヘッドで押し込んだ。スプリント回数(時速24キロ以上の走行)は「無意識」と言いながら、2位の広島MF川辺の22回を大きく上回る断トツの43回。19、20年もリーグ1位を記録しているが、昨季の最高値、42回を早くも上回った。労を惜しまない走りがゴールに結びついた。

 東京五輪開催年の今季、ゴールへの思いは強い。2月6日、今季初の対外試合の沖縄SV戦。FW仲川がPKを得ると、ボールを死守して“第1号”を決めた。「ああいう場面で決めないと試合でも蹴らしてくれない。譲らなかった」。同僚にも決意を示してシーズンに突入した。

 今季は開幕から2トップの一角。この試合では昨季同様左ウイングだったが「うまく中に入りながら」、23戦3得点の昨季とは変化をつけてプレーし、結果につなげた。「2桁は狙いたい。結果を残している選手じゃないと(五輪に)呼んでもらえない」と話す韋駄天(いだてん)。量産の気配が漂う。

 ◆前田 大然(まえだ・だいぜん)1997年(平9)10月20日生まれ、大阪府出身の23歳。5人きょうだいの長男。太子JSC、川上FCを経て16年に山梨学院高から松本に加入。17年に水戸に期限付き移籍し、18年に松本復帰。19年夏にポルトガルのマリティモに期限付き移籍、昨夏横浜に期限付き移籍し、今季から完全移籍で加入。五輪世代の森保ジャパンには18年1月のU―23アジア選手権で初招集。A代表デビューを果たした19年6月の南米選手権参加中に長女が誕生した。1メートル73、67キロ。

続きを表示

この記事のフォト

2021年3月8日のニュース