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柏MFイッペイ・シノヅカ 15年越しの夢 憧れのチームでオルンガの穴埋める!

[ 2021年2月13日 05:30 ]

26日開幕 J1注目の新戦力(9)

柏MFイッペイ・シノヅカ
Photo By スポニチ

 近くて、遠かったピッチに立てる。誰よりも開幕を待ち望んでいるのが、J2大宮から柏に新加入したMFイッペイ・シノヅカ(25)だ。攻撃的MFが本職ながら、シャドーや両サイドもこなせる。即戦力として評価した柏から、15年越しで届いた“オファー”に「まさか、レイソルから来るとは」と喜びを隠せなかった。

 柏市に隣接する我孫子市出身。幼少期は大の柏サポーターで、父と試合観戦に行った。好きだった選手は元ブラジル代表FWフランサ。「アウェーでの浦和戦でアディショナルタイムに決めたゴールは今も覚えている」。小学6年で柏ジュニアユースのセレクションを受けたが、不合格となり、黄色のユニホームは着られないと諦めかけていた。

 転機は10年前。東日本大震災で、母の故郷だったロシアへ一時的に移住した。同地でトップ下として実力をつけ、ロシア1部スパルタク・モスクワのリザーブチームと契約。17年に横浜でJリーグデビューを果たすと、大宮を経て憧れの柏へ加入が決まった。「諦めず目標を追いかけていれば、誰にでもチャンスはある」

 昨季J1得点王のFWオルンガが抜けた穴を埋めるため、右MFのクリスティアーノが前線へ繰り上がり、シノヅカが抜てきされる可能性もある。「頑張っていれば夢や目標はかなうんだと、活躍して子供たちに証明できれば」。次は夢を与える番として、ピッチに立つ。

 ◆イッペイ・シノヅカ 1995年(平7)3月20日生まれ、千葉県出身の25歳。千葉・中央学院高時代の11年にロシアへ移住。12年夏にスパルタク・モスクワと契約し、翌年にU―18ロシア代表に選出された。17年夏に横浜に加入し、19年途中に出場機会を求めて大宮へ移籍。ロシア通算47試合出場3得点、J通算67試合出場8得点。家族は日本人の父、ロシア出身の母、姉。1メートル77、67キロ。利き足は右。

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