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なでしこ 2月米遠征中止、コロナ影響で 五輪前の実戦消滅…選考にも狂い

[ 2021年1月28日 05:31 ]

2月参加予定だった米国遠征を中止するなでしこジャパン
Photo By スポニチ

 サッカー女子日本代表なでしこジャパンは来月に参加予定だった国際親善大会「シービリーブス杯」(米国)を辞退することが27日、分かった。関係者によれば、新型コロナウイルス感染拡大の影響で米国遠征(同14~26日)そのものを中止する方針。近日中にも日本サッカー協会から発表される。

 大会は19年W杯女王の米国をはじめブラジル、カナダの強豪3カ国が参戦する。東京五輪は自国開催のため、予選のない日本にとって本番前最後の国際大会。また、初の女子プロリーグ「WEリーグ」は今秋開幕予定で、移行期間は所属クラブでのリーグ戦がないため、実戦確保も重要だった。

 また、選手選考の貴重な場としても期待されていた。19年W杯フランス大会は24人で臨んだが、東京五輪は18人。1年の延期で新戦力も台頭しており、昨年末に高倉麻子監督(52)は「米国遠征で海外の強豪とできる。可能性ある選手が国際試合で通用するか。そこが大事な(選考)ポイントになる」と話しており、狂いが生じるのは避けられない。

 なでしこジャパンは昨年3月のシービリーブス杯を最後に約7カ月間の活動中断。昨秋に再始動したが、五輪イヤー最初の活動となった1月の国内合宿もコロナ禍で中止となった。本番前には4月以降、国内で5試合の国際親善試合を予定しているが、先行きは不透明。五輪初の金メダルを狙うなでしこにとって、大きな試練となりそうだ。

 ◇シービリーブス杯 16年から毎年2月または3月に米国で開催されてきたナショナルチームによる国際大会。今年はフロリダ州オーランドでの集中開催でFIFAランク10位の日本のほか、同1位の米国、8位に並ぶブラジル、カナダと総当たりで対戦する予定だった。日本は19年大会から参加し、昨年はスペイン、イングランド、米国に3連敗している。

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2021年1月28日のニュース