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マラドーナ氏 紙幣に!?アルゼンチン経済をアシスト、裏面に得点シーンも

[ 2020年12月9日 05:30 ]

マラドーナさんが写る1000ペソ紙幣の予想イメージを報じたアルゼンチンの新聞「AS」のツイッター画面(AS Argentinaのツイッターから)

 先月60歳で亡くなった元アルゼンチン代表FWディエゴ・マラドーナ氏が、同国の1000ペソ(約1280円)紙幣の肖像画に採用される可能性が出てきた。ノルマ・デュランゴ上院議員が7日に法案を提出。国民的英雄の肖像に加え、裏面には最も有名な得点シーンを描くプランがある。

 候補はアルゼンチンが優勝した86年W杯メキシコ大会準々決勝イングランド戦で決めた「神の手」と「5人抜き」。もっともハンドで得点した「神の手」を国家の紙幣に使用するのは不正を容認したとみなされる可能性があるため、否定的な声も少なくない状況だ。

 死後も論争を呼ぶのは“お騒がせ男”らしいが、世界各国でアスリートを使った紙幣は少なく、採用されれば異例となる。マンチェスターUで活躍したジョージ・ベスト氏が05年に死去した際には出身地の北アイルランドで5ポンド紙幣が、フィジーが16年リオデジャネイロ五輪の7人制ラグビーで同国史上初の金メダルに輝いた際に7ドル紙幣が発行された例があるが、いずれも枚数限定などの記念品。今回は国鳥「オルネロ」が採用されている現行紙幣に代わる位置付けで、来年中に流通する1000ペソ紙幣の半数にすることを目指しているという。

 法案は年明け以降に審議される見通しで、デュランゴ上院議員は「最も大切な人物を称えるため」と力説する一方で「観光客は“マラドーナ”を連れて帰りたいだろう」と経済効果にも期待。天国に行っても影響力の大きさは衰えそうにない!?

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2020年12月9日のニュース