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久保 マジョルカの「BOSS」に!リーグ再開初戦“因縁”バルサ相手に孤軍奮闘で異彩放つ

[ 2020年6月15日 05:30 ]

スペイン1部   マジョルカ0-4バルセロナ ( 2020年6月13日 )

<マジョルカ・バルセロナ>後半、攻め込むマジョルカの久保(右)
Photo By 共同

 マジョルカの日本代表MF久保建英(19)は13日、ホームのバルセロナ戦に右MFでフル出場し孤軍奮闘の活躍を見せた。新型コロナウイルス感染拡大により中断していたリーグ再開初戦。無観客で行われた試合はアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(32)率いるスター軍団に0―4で完敗したが、久保は“因縁”の古巣相手に意地を見せ、前半に2本の惜しいシュートを放つなど輝きを放った。

 スター軍団を相手にひとり気を吐いた。最大の見せ場は前半22分。開始2分に先制を許すなど苦しい展開だったが、久保は味方とのワンツーで右サイドを切り裂き、ドリブルで切り込んで最後は得意の左足を一閃(せん)。シュートは惜しくもドイツ代表GKテアステーゲンにはじかれたが、「自分は将来を期待される選手ではなく、最高の将来に向かって今をプレーしたい」と試合前に宣言した通りのプレーで古巣のゴールを脅かした。

 公式戦は3月7日の敵地エイバル戦以来、実に98日ぶり。試合は慣れない無観客で、開始前にはコロナ犠牲者へ黙とうが行われた。ただ、久保の集中力は途切れることはない。前半32分には直接FKで再び相手の脅威に。またもやドイツ代表守護神が立ちはだかったが、ディアリオ・デ・マジョルカ紙はこのプレーに注目。普段キッカーを務める主将で36歳のサルバ・セビリアを差し置いて蹴ったことに「クボがこのチームのボスの座を勝ち取った」と強調した。Rマドリードから期限付きで加入して9カ月足らず。誰もがその実力を認めた証で、この日も異彩を放った。

 試合はメッシが1得点2アシストと2―5で敗れた昨年12月7日のアウェーでの初対戦に続き、大敗。勝ち点差2の2位につけるRマドリードへの援護はできなかった。ただ、11年から4年間、下部組織でプレーした古巣にインパクトを残し、マルカ紙は「マジョルカはタケのインスピレーションに依存していた」とチームでは唯一で、バルセロナを含めても、メッシほか得点を決めたDFアルバらと同じく、最高となる2点(3点満点)を与えた。

 今季リーグ戦は残り10試合。16日には中2日で敵地ビリャレアル戦が待ち受ける。「最後の汗の一滴が流れるまで戦わなければならない」。チームの主軸に成長した久保が、降格圏18位に沈むチームの浮沈の鍵を握りそうだ。

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