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空き缶をゴールにした中学時代…森保監督が説く努力と工夫の大切さ「今できることをポジティブに」

[ 2020年5月6日 15:43 ]

サッカー日本代表・森保監督
Photo By スポニチ

 サッカーの日本代表とU―23日本代表を率いる森保一監督(51)が6日、日本協会が発信している各カテゴリーの代表監督のリレーインタビューに登場。夢を抱いた小学校時代や限られた環境の中で練習に工夫を凝らした中学校時代の思い出を振り返るとともに、コロナ禍で何が大事になるのか、長文のメッセージを寄せた。

 森保監督が通っていた小学校には少年団がなく、隣町の強いチームから赴任してきた先生に誘われたことで本格的にサッカーを始めたという。「小学校5年生までは野球少年で、プロ野球選手になるということが夢で、小学校6年生から夢がいきなり野球選手からサッカー選手に変わりました」と回顧。その理由について「自由な発想で自分の判断でピッチでプレーできるということ、そして自由に動き回れる、そこが自分の性格に合っていました」と記した。

 中学校にはサッカー部がなく、森保監督の父親らが中心となって学校に掛け合って創部できたという。練習場は校庭ではなく「校区内のある会社の駐車場になっているようなところ」。道具は一切なく、ゴールには空き缶を利用。ビブスも着ているシャツで色分けしたり時には裸になって試合をしたいう。「自分たちで上手くなるためにどうすればいいんだろうと、練習メニューを考えたり、わけも分からず走ったりとか、そういうことを友達と考えることが楽しかった」。自分たちで上達する方法を工夫した経験を振り返った。

 コロナ禍の今は、サッカーをはじめ多くのスポーツ活動がストップしている。森保監督は「できないことをネガティブに考えるのではなくて、今できることをポジティブにとらえてやっていく。そういうメンタルでいてほしい」と訴える。さらに「練習が再開できるようになったとき、試合ができるようになったときに差が出るのは、やはりこういう我慢しなければいけないときに、1人で人が見ていないところで努力をするということだと思います」とも呼びかけた。

 メッセージの最後には、精神を強く保つことの重要性も強調した。「自分なりのストレスを発散する方法を自分で見つけながら、我慢強くやり続けていくことはメンタルを鍛えるということにもなると思います。我慢強くコツコツと続けていくことが、再開に向けて良いエネルギーを生んでいきますし、再開後だけでなく、自分の将来を見据えたときにも平坦な道のりだけではありませんし、いろいろな苦難や困難がある中で目標を持ってやり続けることがすごく大切なので、今それが試されていると思って日々過ごしてほしいと思います」とし、「この難しい状況の中でしっかりパワーを溜めて、活動が再開できるようになったら思い切りそのパワーを爆発できるように、今は我慢強く、私も含めて皆で乗り越えていけたらなと思います。一緒に乗り越えていきましょう」とつづった。 

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2020年5月6日のニュース