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なでしこ10番籾木、戴冠弾 宿敵韓国に1-0 高倉監督「優勝はやたらうれしい」

[ 2019年12月18日 05:30 ]

E-1選手権最終戦   日本1-0韓国 ( 2019年12月17日    釜山九徳スタジアム )

前半、相手のゴール前に迫る籾木
Photo By スポニチ

 なでしこジャパンは韓国との大会最終戦に臨み、1―0で勝利。10年大会以来、4大会ぶり3度目の栄冠に輝いた。試合終了間際にPKで決勝点を決めたMF籾木結花(23)が敢闘賞。大会最優秀選手(MVP)にはDF南萌華(21)が選ばれ、東京五輪前最後の公式大会を有終の美で締めくくった。18日には男子日本代表が韓国と対戦する。

 優勝が決まった瞬間、高倉監督は両手を大きく広げた。離脱した土光、長谷川、得点王の岩渕のユニホームも掲げられた表彰台。中島が優勝カップを掲げると、韓国のサポーターからも温かい拍手が注がれた。「アジア杯、アジア大会は(タイトルを)獲っていますけど、今日のE―1の優勝はやたらうれしかった」。指揮官は感慨深く笑った。

 司令塔の長谷川、エースの岩渕の不在は重く響いた。「ボールを運ぶというところでは、今日のメンツではちょっと弱い」と指揮官も認めた大きな“穴”。救ったのは背番号10のMF籾木のPKだった。最終盤、自らが誘発したハンドで得たPKをGKにコースを読まれながら右隅へ。「あぶねーっ」。ネットが揺れると思わず叫んで安堵(あんど)した。

 年内、そして五輪前最後の公式戦。内容には課題が残った。「自分たちが試合を支配するくらいボールを回したかったけど、なかなかできなかった」と籾木。ただ、それでも勝ち切れた経験こそが一番の収穫だという。「悪い時でも勝てるというのがベースにあると、いい流れの時は勝てるというマインドを持てる」。16強で敗退したW杯フランス大会以降、チームには“勝ち癖”が確かに生まれ始めている。

 過密日程とケガ人続出の非常事態。一見マイナスの状況も、中2日の過密日程を18人で戦う東京五輪本番に向けて最高のシミュレーションとなった。今大会で「より選手のコンディショニングとユーティリティー性が必要だと感じた」と指揮官は総括した。来年は2月に始動予定。「国内のキャンプでは男子に力を借りて強度の高い練習をしていきたい」と今後を描いた。

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