武蔵 小野ラストゲーム惜別弾!チーム一丸で浦和とドロー

[ 2019年8月11日 05:30 ]

明治安田生命J1第22節   札幌1-1浦和 ( 2019年8月10日    札幌ド )

<札幌・浦和>後半23分、同点ゴールを決めた鈴木(左)をハイタッチで迎える小野(撮影・高橋茂夫)
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 さらば、そしてありがとう――。コンサドーレ札幌は10日、札幌ドームで浦和と対戦。5日にJ2琉球への電撃移籍が発表されたMF小野伸二(39)のラストマッチにクラブ史上6番目となる3万5531人のサポーターが詰めかけた。試合はFW鈴木武蔵(25)の同点弾でドロー。今後はチーム全員で“小野魂”を継承し成長していく。

 絶対に負けられない戦い。今季最多のサポーターと選手たちの思いが、鈴木の右足に乗り移った。1点ビハインドの後半23分。MF白井の右クロスにFWジェイが飛び込む。相手に当たったこぼれ球を拾った鈴木は反転し、右足で弾丸シュートを突き刺した。

 走りだす。ベンチで見届けた小野の元へ。抱きついて喜びを分かち合った。「伸二さんが最後なので勝利で送り出したかったですけど。チーム一丸となって取ったゴールだった」と口にした。

 小野の出場はなかった。選手たちは一緒に戦う最後の試合を勝利で飾りたいと結束し、90分間死力を尽くした。それは小野への感謝の気持ちの表れだ。道産子の宮沢主将は「本当のプロフェッショナル。あれだけうまい人と一緒にやれたのは財産」と言った。J2時代の14年に加入し札幌の若手の手本となると、チームは急成長。昨季はクラブ最高順位の4位となった。

 DF進藤は小野のピッチ内外での気配りに感銘を受けた。「それがパスやプレーにも出ている。天才と言われてるけど、普段の気配り気遣いもあるのかなと」。控えでも率先して選手に給水ボトルを手渡すなど、勝利には「チームの一体感」が何よりも必要だと言動で示してきた。

 小野と同じ膝に爆弾を抱えるMF深井にとっては「太陽みたいな人」だった。誰にでも平等でサッカーを笑顔で楽しむ小野の姿勢や人間性。「ピッチ内外で教わったことをどう下に伝えていけるか」と魂の継承を誓った。

 太陽はもういない。だが、希代の天才の功績はいつまでも札幌を照らし続ける。

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