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西野朗氏 スペイン国王杯Rマドリード分析 決定機つくるも決めきれず「先制点取れていれば」

[ 2019年3月1日 00:05 ]

スペイン国王杯準決勝第2戦   レアル・マドリード0―3バルセロナ ( 2019年2月27日 )

WOWOWでゲスト解説を務める前日本代表監督の西野朗氏
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 スペイン国王杯は27日、準決勝第2戦が行われ、史上初の5連覇を狙うバルセロナがウルグアイ代表FWルイス・スアレス(32)の2得点などでレアル・マドリードをアウェーで3―0と破り、2戦合計4―1で決勝進出を決めた。

 中2日で迎える3月2日に再びマドリードで、レアル・マドリードとバルセロナが今度はリーグ戦で激突。この伝統の一戦「クラシコ」を生中継するWOWOWでゲスト解説を務める前日本代表監督の西野朗氏が、現地で生観戦した国王杯のレアル・マドリードを分析した。

 第1戦でRマドリードはアウェーで1―1引き分け。ホームの第2戦は「ファイナル(決勝進出)がかかったゲームで意味合いは大きかった。レアルにとってみれば、ホーム(国王杯)、ホーム(リーグ戦)で戦える。国王杯で勝ってファイナルを決めて、リーグに臨むシナリオだったと思う」とした上で「やはり先手を取って、ゲームをコントロールしたいという思惑が見えるキックオフからの戦いぶりだった。3日後のリーグ戦を含めた2試合を見据えて、自分達のアグレッシブさを出したスタートだったと思う」と振り返った。

 前半はホームの大観衆に後押しも受けて攻勢に出て数多くのチャンスをつくった。しかし前半37分、FWベンゼマのシュートが相手GKテアシュテーゲンに阻まれるなど「レアルは決定機をつかんでも、そこで取り切れなかったのが誤算。先制点を取れていれば思惑通りだった」。前半を0―0で折り返したことで流れはバルセロナへ傾き、後半5分にFWスアレスに先制を許し、同24分にDFバランがオウンゴール。「0―2とされてレアルはギブアップの雰囲気だった」と4分後にスアレスにPKでダメ押しを許した。

 レアル・マドリードは西野氏も注目してきた18歳のブラジル人FWビニシウスが前半38分の左足シュートを上に外すなど、チャンスで決めきれなかった。「チームを活性化してきたし、こういうシーズンの悪い流れを変えてきた。この試合でも勢い推進力をもたらす意味でインパクトがあった」と新スター候補を高く評価した上で、フィニッシュの精度については「1本決めていれば、というのはよくあることだが、彼のまだ足りない部分。ああいう動きのある、スピードのある選手は、最後少し踏ん張りきれないとか、しっかり(シュートの)立ち足が入らないとか、最後に爆発力が出づらいタイプ。彼も意識してトレーニングをやっているようだし、今はサポーターが温かく見守って励ましている雰囲気はスタジアムの中でも感じた」と今後の成長に期待を寄せた。

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2019年2月28日のニュース