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W杯予選敗退オランダに期待の“2世” 18歳クライファートJr初ハット

[ 2017年11月28日 10:20 ]

オランダリーグ・第13節   アヤックス5―1ローダ ( 2017年11月26日 )

<アヤックス・ローダ>ハッットトリックの活躍をみせたユスティン・クライファート(左)
Photo By ゲッティ=共同

 W杯出場を逃したオランダに、期待の“2世”が現れた。名門アヤックスのU―21オランダ代表FWユスティン・クライファート(18)が26日、ホームのローダ戦でプロ2季目で初めてハットトリックを記録した。オランダ代表で歴代3位の40得点を記録した名ストライカー、パトリック・クライファート氏(41)の次男。父とは体格、タイプは違うが、あの名将も注目する逸材だ。

 アヤックスのクライファート。オールドファンならずとも懐かしい名前に違いない。父パトリック氏がデビューから3季プレーし、95年に欧州CL制覇を果たした名門で、次男ユスティンが初のハットトリックを達成した。

 得意のドリブルで左サイドを切り裂き右足で3得点。1点を追う前半45分、相手1人をかわし右隅に今季初得点を決めた。2点目はスーパー弾。ハーフライン付近から約30メートルを突破し、約25メートルミドルをゴール右に突き刺した。最後はカットインからシザース(またぎフェイント)で相手をかわし、三たび右隅へ流し込んだ。

 ジュニアがまた一つ“父超え”を果たした。パトリック氏はオランダリーグで計4季プレーしたが1試合3得点は未経験。そのことを報道陣から聞いたユスティンは「じゃあ僕がそれをやった最初のクライファートなの?いいことを知った。でも父はもっと多くのことを成し遂げたから」と尊敬の念を語った。

 表情はうり二つだが、体格とプレースタイルは1メートル88と大柄でセンターフォワードだった父とは違う。1メートル71と小柄で、スピードと突破力が持ち味のオランダで花形の左ウインガーだ。今年1月15日のズウォレ戦でデビューし、同3月19日エクセルシオール戦でプロ初得点を記録。当時17歳318日で、父の18歳58日より早かった。

 その才能にマンチェスターUのモウリーニョ監督も注目。5月の欧州リーグ決勝後、名将はユスティンに歩み寄って立ち話。オランダメディアによると「あと1年アヤックスで輝け。そしてマンチェスターに来い。一緒に歴史をつくろう」と勧誘したという。

 オランダ代表は18年W杯欧州予選で敗退。その一因が世代交代の失敗だった。代表引退した33歳FWロッベン(バイエルンM)らの後継者、オレンジ軍団復活を担う次世代のスター候補として、クライファートに大きな期待が集まりそうだ。

 ▼パトリック・クライファート氏 ユスティンにとって勢いに乗れる出来事だ。まだ多くのことを証明しないといけないが、ベストを出せると考えているポジション(左FW)でプレーしたのは2回目。これを続けないといけない。(バルセロナの自宅でテレビ観戦。地元紙テレグラフにコメント)

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