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長友、原点で減点御免 代表デビューの地でベテラン勢価値示す

[ 2017年10月4日 05:30 ]

代表練習でトラップする長友
Photo By スポニチ

 日本代表は3日、愛知県豊田市内で合宿3日目を迎え、親善試合ニュージーランド戦(6日、豊田)、同ハイチ戦(10日、日産)に向け、全24選手が集結した。DF長友佑都(31)にとっては08年5月、A代表デビューを飾った思い出の地での一戦。サイドバックとして史上初の国際Aマッチ100戦出場まであと「3」に迫る“ダイナモ”が来年6月W杯ロシア大会に向け、新たなスタートを切る。

 視界には、原風景が広がっていた。ランニングをしながら、9年前を思い出していた。「このスタジアムでデビューさせてもらって。そんなに試合数をやったわけじゃないけど、ホームに帰って来たような親近感がある」。08年5月24日、キリン杯・コートジボワール戦。長友は、この豊田スタジアムで代表デビューを果たした。

 当時コートジボワールを率いていたのは、ハリルホジッチ監督。再三の攻撃参加で強敵を脅かし、当時の岡田監督を「ここまでやれるとは」とうならせた。少年時代は代表選手を「考えられない位置にいる」と思っていた。明大時代は応援席で太鼓を叩いたこともある。今やキャップ数は今回の24人中最多の97。「100試合に行くかもしれないところに自分がいる。何の奇跡が起きたんだろうなって」。原点を思いだし、感慨深げに笑った。

 14年のブラジル大会。その前年はキャリアの中でも絶好調だった。しかし、本番では優勝を掲げながら1次リーグ敗退。人目をはばからず号泣し、「自信が過信に変わった」と悔やんだ。「足元を固めないと、うまくいかない時に崩れるのは早い。今はもっと謙虚」。苦い失敗が、夢舞台に臨むまでの意識を変えている。

 W杯までは残り8カ月。本番前に、国際Aマッチ100試合に到達すれば、運動量が必要なサイドバックとしては初めてとなる。豊田スタジアムは、16年6月3日、キリン杯ブルガリア戦でもプレーした。後に妻となる女優・平愛梨を「アモーレ」と紹介して交際を宣言した翌日に平の目の前でクロスからアシストを決めた場所でもある。「コンディションもいい状態。しっかり自信を持ってやっていきたい」。思い出の詰まった場所で、ベテランは誰より輝く。

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