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ハリル監督「フラストレーション」4発大勝もネガティブ発言連発

[ 2017年3月29日 05:30 ]

サッカーW杯アジア最終予選B組   日本4―0タイ ( 2017年3月28日    埼玉 )

<日本・タイ>会見でジェスチャーを交え話すハリルホジッチ監督
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 終了の笛が響くと、ダンヒル社製の新スーツを着たハリルホジッチ監督は手を叩いて拳を握りしめた。ホームで4―0の快勝。23日のアウェーUAE戦に続く連勝は最高の結果だが、試合後は開口一番「素晴らしい勝利でしたが、不満を抱く点もありました」と不満を口にした。シュート数は相手の14を下回る12。FIFAランク127位の格下にスコア以上に苦しみ、会見ではネガティブ発言が止まらなかった。

 「2点取った後は動きが止まりプレーしなくなった」「ハードワークが低下し、パスの質にフラストレーションを感じる時間帯があった」「ゲームマネジメントを欠いた」「プレッシャーの中で未熟さが出た」「選手間の距離が遠く連動できなかった」「スペクタクルな試合になると思い、気が緩んだのかもしれない」

 UAE戦は相手の特長を消すため4―3―3の布陣を敷いたが、この日は基本システムの4―2―3―1。だが、長谷部、今野の離脱により酒井高を中盤で起用する急造布陣は連係不足を露呈。個の力で4点を奪ったが、試合運びには余裕が見られず、GK川島のビッグセーブにも救われた。

 UAE戦から中4日。12時間超の移動と5時間の時差がある中、体重、体脂肪率の測定や採血などで疲労度を確認した。さらに「時差の影響をどう感じるか」とのアンケートも実施して調整に活用。万全の態勢を整えたが、UAE戦に勝利した後のわずかな気の緩みが隙につながった。

 指揮官は試合後のロッカールームで厳しい口調でチームを引き締めた。「4―0勝利の後にこのようなネガティブな発言をする監督は少ないと思う。相手がより強いチームなら違う展開になっていた。この試合から教訓を得ないといけない」。最終予選は3試合を残して、上位3チームが勝ち点3差にひしめく混戦。シビアな戦いが続くだけに、同じ“失敗”を繰り返すわけにはいけない。

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2017年3月29日のニュース