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不倫略奪婚の“ゲス主将”、自伝本巡り自軍サポとの対立激化

[ 2016年10月18日 11:50 ]

PKを外し頭を抱えるインテル・ミラノのイカルディ(右)
Photo By AP

 日本代表DF長友佑都(30)が所属するイタリアの名門インテル・ミラノにトラブルが勃発した。過去に同僚選手の妻と不倫スキャンダルを起こした“お騒がせ男”の元アルゼンチン代表FWマウロ・イカルディ(23)が、出版した自伝本を巡って自軍サポーターと対立。地元ミラノで行われた16日のカリアリ戦でブーイングを浴び、PKを外すなど不発に終わった。チームは1―2と逆転負けを喫してリーグ2連敗、公式戦3連敗。長友はベンチ入りしたものの、出番はなかった。 セリエA順位表  得点ランク

 異様な光景だった。地元インテルのサポーターが自軍主将をバ倒する横断幕を次々と掲げた。「商売のため話をでっちあげやがって、ひきょうな守銭奴が」「貴様は人間じゃない、主将でもない」。標的はFWイカルディ。試合中も味方側のスタンドから執拗(しつよう)なブーイングを浴びた。その影響からか、前半26分にPKを右に外して失敗。エースが不発に終わったことも響いて、チームは昇格チームに逆転負け。2連敗で暫定11位に転落した。

 原因は試合2日前に発売されたイカルディの自伝本だ。同じアルゼンチン出身の先輩で同僚だったFWマキシ・ロペス(トリノ)の夫人との不倫、結婚までの“略奪愛”についても書いているが、サポーターが激怒したのは15年2月に起きた事件の記述だった。

 敵地で1―3で敗れたサッスオーロ戦直後。選手たちはおわびにスタンドにユニホームを投げ入れたが、一部は投げ返された。怒ったイカルディはサポーターと口論し、ユニホームをファンの顔面に投げつけて問題となった。当時のことを自伝で「ユニホームを子供に渡したが、サポーターのリーダーが無理やり取り上げて突き返した」と振り返った。これにサポーターの最大組織クルバ・ノルドが反論。「子供の話は完全にうそ。自分の名声を上げようと我々の顔に泥を塗った。キャプテンマークを取れ、道化師」と主将辞任を要求した。

 また本の中で「アルゼンチンから人殺しをしたようなゴロツキを100人連れて来てやる」とサポーターを脅迫するような記述も問題となり、サネッティ副会長は「サポーターはリスペクトすべきもの。イカルディには処分がある」と語った。

 イカルディは今月7日に21年まで長期契約を結んだばかり。今季リーグ2位タイの6ゴールを挙げているチーム得点王がトラブルで調子を落とせば、大型補強で7季ぶりの復活Vを目指す名門に悪影響を与えることになりそうだ。

 ◆マウロ・イカルディ 1993年2月19日、アルゼンチン・ロサリオ生まれの23歳。02年に家族でスペインに移住。08年に14歳でバルセロナの下部組織に加入した。11年にサンプドリアに移籍し、翌年トップチームで初出場。13年にインテル・ミラノに移籍し、14~15年に22ゴールでリーグ得点王を獲得。アルゼンチン代表歴は13年10月のW杯南米予選ウルグアイ戦の1試合のみ(無得点)。1メートル81、75キロ。利き足は右。

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