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藤春 左から“走攻撃”初の戦術練習でオーバーラップに手応え!

[ 2016年7月25日 05:30 ]

亀川(左)と並んで走るリオ五輪日本代表DF藤春

U―23日本代表リオ五輪直前合宿

(7月23日 ブラジル・アラカジュ)
 サッカーのリオデジャネイロ五輪代表は23日、合宿地のアラカジュで2部練習を実施した。オーバーエージ(OA)枠の選手が加わってから初めての戦術練習に取り組み、左サイドバックのDF藤春広輝(27=G大阪)は、23歳以下の選手たちとの融合に好感触を示した。ブラジルに渡る前には大体大の恩師のもとを訪ね、走り方を改善してスピードアップに成功。手倉森ジャパンの左の翼として新たな武器となる。

 初融合を終えた藤春の表情に迷いはなかった。各ポジションに選手が入りゴールまでの形をつくる練習。OA枠を含めた最初の戦術メニューで、左サイドバックの職人は攻撃参加を繰り返した。「3人目の動きとかは自分の得意なプレー。持ち味を発揮できると思うし、自分を生かすためにやってくれたのかなと思う」。手倉森ジャパンの戦い方、そして23歳以下の選手との連係に早速、手応えを得た。

 得意のオーバーラップを発揮できれば、五輪代表の「左」は新たな武器になる。そのために、ブラジルへ渡る前からひそかに自分を見つめ直していた。大体大時代に指導を受けた坂本康博総監督の元を1人で訪問。足の指の強化やステップなど、走り方に独特な理論を持つ恩師と改善に取り組んだ。大学時代の腕を後ろに強く振るフォームを意識すると、「(走りが)楽になった。疲労が残らないしスピードが上がった」。原点に立ち返り、50メートル5秒8の快足は鋭さを増した。

 最大の不安が解消されてガソリンも満タンだ。A代表もサポートする西芳照シェフがブラジル同行中。胃腸が強くない藤春は当初、同シェフが来ないと思い大量の食料を持ち込む予定だったものの、その心配はいらなくなった。合宿初日にはマカロニに肉がつまった一品に舌鼓。「メシでやる気が変わる。楽しみはメシしかない」と笑う。

 これなら、7日間で3試合を戦う1次リーグも問題ない。初戦と2戦目を戦うマナウスの高温多湿の気候も「暑いと相手の方が先にバテるんで」と大歓迎だ。「気持ちでどれだけ負けないか。最後に足が止まった方が負けるし、笛が鳴るまで全員でやらないと」。スピードと運動量を前面に押し出し、左サイドを制圧する。

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2016年7月25日のニュース