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【リオdeオレ!】柏・中谷 リオへ“下克上”完封 ライン統率見事

[ 2016年5月1日 09:05 ]

<柏・神戸>前半、柏・中谷がゴール前に迫るも得点ならず

明治安田生命J1第1S第9節 柏2―0神戸

(4月30日 柏)
 明治安田生命J1第1ステージ第9節は30日に各地で5試合が行われ、柏はホ ームで神戸に2―0で快勝した。DF中谷進之介(20)を中心とした守備が安定感を見せ、リーグ4試合連続完封で4連勝。公式戦は6連勝となった。前半15分にDF山中亮輔(23)が左足でFK弾を決めると、後半8分にはDF伊東純也(23)が右足で2戦連続ゴール。U―23世代が7人並んだ先発平均年齢22・91歳のチームが躍動した。

 鉄壁の最終ラインを、20歳の中谷がコントロールした。小まめにラインを上下動させて、90分を通してコンパクトな状態を維持。ピンチでは体を投げ出してシュートブロックするなど最後までゴールを割らせなかった。4試合連続完封に貢献。U―23日本代表としてリオ五輪出場を目指しており「五輪は常に意識している。(柏)レイソルで試合に出続けて、勝つことがアピールにつながると思う」と力を込めた。

 ライバル撃破に燃えていた。神戸のDF岩波は手倉森ジャパン不動のセンターバック。前節24日の鹿島戦では同じくU―23日本代表で主力を張るDF植田との直接対決を制し、その前にはナビスコ杯でU―23DF奈良の出場した川崎Fにも勝利。3戦連続で定位置争いのライバルのいるチームを撃破した。3月のポルトガル遠征メンバーに選出されたが、現時点で本大会メンバー18人に選ばれるのは厳しい立場。「U―23日本代表のセンターバックには岩波さん、植田さん、奈良さんがいる。3人の壁を越えないといけない。個人で勝ったわけではないけど、岩波さんのいる神戸に勝てたことは意味がある」と前を向いた。

 五輪メンバー入りをアピールしたのは中谷だけではない。前半15分には山中が左足FKで先制。ゴール右45度、約30メートルの距離からクロス気味のボールを蹴り込み「誰かが触っても、触らなくてもゴールに入るボールを入れた」と振り返った。後半8分には伊東が武富のシュートのこぼれ球を右足で押し込み追加点。U―23日本代表の佐藤GKコーチの視察する前で、先発平均年齢22・91歳、23歳以下7人をそろえたチームが結果を出した。五輪本大会メンバー発表は7月の予定。リオを目指す若手の野心が、連敗発進から巻き返す好調・柏の原動力となっている。

 ◆中谷 進之介(なかたに・しんのすけ)1996年(平8)3月24日、千葉県生まれの20歳。9歳から柏の下部組織に所属。14年にトップチームに昇格した。同年3月30日にJリーグU―22選抜として、J3秋田戦で公式戦デビュー。14年10月22日のG大阪戦でJ1デビューした。今季は全9試合にフル出場。U―15から各世代の代表に選出されている。1メートル84、79キロ。利き足は右。血液型はAB。

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