×

ノリさん なでしこ球宴が“花道”に!2年ぶり開催濃厚

[ 2016年3月19日 05:30 ]

報道陣から花束を受けとり笑顔の佐々木則夫氏

 なでしこジャパンの監督を退任した佐々木則夫氏(57)が18日、都内のJFAハウスで退任会見に臨んだ。今後について白紙を強調したが、日本が再び世界の頂点に立つために後方支援を約束。次期監督の最有力とされるU―20日本女子代表の高倉麻子監督(47)に太鼓判を押した。また、8月に「なでしこリーグ・オールスター」を2年ぶりに開催する計画があることが判明。そこで女子サッカー界の最大の功労者に花道を設ける可能性が浮上した。

 ノリさんを後ろ盾に、なでしこは未来に進んでいく。次期監督への助言を求められた佐々木監督は「日本も可能性を秘めているが、世界各国の強化の進ちょく状況がいい。世界と日本の足元を確認して、いいチームをつくってください」とエールを送った。願うは19年フランスW杯、20年東京五輪での復権。「間接的なことだったり、もっと遠くでも何かアドバイスをしたい」と支援を約束し、次期監督の有力候補であるU―20女子日本代表の高倉監督については「いい指導者だと思う」と太鼓判を押した。

 07年12月に就任し、8年以上の月日が流れた。11年W杯ドイツ大会を制し、12年ロンドン五輪、15年W杯カナダ大会で準優勝。海外メディアから「サッカー界のスピルバーグ監督」と評されたが、才能豊かな選手に恵まれたからこその功績。「頼りなさそうな私によく付いてきてくれた。選手たちの包容力と頼もしさを感じた。本当にありがとう」と感謝を口にし「これからも世界を目指して精進してほしい」とメッセージを送った。会見中、目に涙をためる場面もあった。それだけ、託す思いは強かった。

 佐々木氏の古巣のJ1大宮は要職で受け入れる準備があるというが、自身は今後について「真っ白な状況」と説明。一方で、功労者には花道が与えられる可能性も浮上した。なでしこリーグ関係者によると、リーグ会議では「(五輪を逃した場合)オールスターをやって盛り上げないといけない」との議論になった。8月に2年ぶりの「なでしこリーグ・オールスター」復活の可能性が高まり、佐々木氏の“現場復帰”やファンへあいさつの場が設けられるプランも出てきそうだ。

 リオ五輪切符は逃したが、日本を世界の強豪にまで押し上げた名将に変わりはない。「大きな宝物。新たなステージに向けて頑張っていきたい」。女子サッカー界を背負ってきたノリさんが、その看板を下ろした。

続きを表示

2016年3月19日のニュース