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手倉森マジック再び!幻惑3戦22人で3連勝「次はしびれる試合に」

[ 2016年1月20日 05:30 ]

<サウジアラビア・日本>前半、指示を出す手倉森監督

U―23アジア選手権1次リーグB組 日本2―1サウジアラビア

(1月19日 カタール・ドーハ)
 リオデジャネイロ五輪出場を目指すU―23日本代表は19日、1次リーグB組第3戦でサウジアラビアを2―1で下した。既にB組1位突破を決めていた日本は16日のタイ戦から先発10人を入れ替えた中でMF大島僚太(22=川崎F)とMF井手口陽介(19=G大阪)がゴール。手倉森誠監督(48)は1次リーグで登録23人中22人を使う変幻自在の選手起用でイランとの対戦が決まった22日の準々決勝へ弾みをつけた。準々決勝には1次リーグ2位までが進出し、大会の上位3チームが五輪出場権を得る。

 最後まで攻めた。2―1で突入した後半ロスタイムも4分を経過。右サイドのペナルティーエリアのわずかに外で直接FKのチャンスを得た。手倉森監督は中島からボールキープするべきかを問われ、得点を狙いにいくように指示。山中の直接FKが相手守備陣にはじかれた直後に終了の笛が響いた。第2戦終了時点でB組1位突破を決めていたが、決勝トーナメントに勢いをつける3連勝。指揮官は「勢いを持って決勝トーナメントに進めるのは良かった。勝ち切れていいトレーニングになった」と前を向いた。

 前半31分に大島のミドル弾で先制。後半8分にはチーム最年少19歳の井手口が右足で追加点を挙げ「相手が緩む場面が多々あったので、そこを突けて良かった」と胸を張った。後半12分に不可解な判定で植田がPKを取られて今大会初失点を喫したが、危なげない試合運びだった。

 手倉森監督は16日のタイ戦から先発10人を変更。杉本、松原、井手口、三竿の4人を先発で今大会初起用し、左膝痛を抱える室屋、股関節痛の鈴木を休ませた。準々決勝で対戦するイランの選手、スタッフが視察する中、4―4―2で固定してきた布陣も4―3―3に変更。「いろんなことを試した中で試合に勝てば、決勝トーナメントで対戦する相手を迷わせることができる」と実質的な消化試合にも意味を持たせた。

 予選3試合でGK牲川を除く22選手を起用して7得点1失点。14年1月のチーム発足からJリーグなどとの日程の関係で思い通りに選手を招集できない活動が多かったことを逆手に取り、チームの底上げを図ってきたことが奏功して変幻自在の采配を見せた。負けたら終戦となるイランとの準々決勝は中2日。手倉森監督は「誰が出ても勝てるようになってきたので、これからの可能性を感じる。次はしびれる試合になると思うので、国民の皆さんもしびれてください」と力を込めた。この世代は14年のアジア大会、U―22アジア選手権で、ともに準々決勝敗退。6大会連続の五輪出場へ向け、8強の壁を越える準備は整った。

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2016年1月20日のニュース