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U23松原 予定通り初先発へ!手倉森監督への“恩返し”誓う

[ 2016年1月19日 05:30 ]

試合会場での練習でウォーミングアップをするU―23日本代表の松原(中央)

 リオデジャネイロ五輪アジア最終予選を兼ねたU―23アジア選手権に出場中のU―23日本代表は19日、1次リーグ最終戦をサウジアラビアと戦う。1位突破を決めている日本はここまで2試合出場機会のなかったDF松原健(22=新潟)の先発が確実。昨年4月に右膝を手術し、リーグ戦出場がない中、選出してくれた手倉森誠監督(48)に恩を返す。18日は試合会場で公式練習を行い最終調整した。

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 ようやく出番が回ってきた。サウジアラビア戦で右サイドバックでの先発が確実な松原は「五輪予選特有の緊張感をまだピッチ上で味わっていない。次はチャンスが来ると思う。準備をしていきたい」と意気込んだ。アギーレ前監督時代、A代表に招集された経験もある実力を、アジアの舞台で見せつける時が来た。

 15年4月、右膝外側半月板を手術。全治は5カ月と診断され長期離脱を余儀なくされた。シーズン終盤に復帰したがリーグ戦出場はなし。ナビスコ杯など2試合の公式戦出場にとどまった。それでも手倉森監督は見放さなかった。11月の神奈川合宿に約8カ月ぶりに招集されると再び定着。今予選も順当に選出された。

 過去2戦はベンチを温めたが、3戦目での出場は予定通り。指揮官は「(1次リーグ)最終戦に照準を合わせるように話をしていた。(突破を決めて)プレッシャーがいくらか軽い状態で一叩きさせたかった。マツケン(松原)にとってもいい状況になった」と、膝の具合を考えて温存してきたことを明かした。松原は「恩返しのためにもしっかりとプレーしたい」と、さらに気合が入る。

 ただベンチに座っていたわけではない。代わりに出場した室屋からクロスの精度が上がらないことを相談されると、「力みすぎずに、当てるだけにしてみたら」とアドバイスを送った。同ポジションのライバルに塩を送る行為。それでも「チームとしての成果を出すことが大事。そこは出し惜しみしない」と、サラリ。まだ右膝には痛みが走るときがあるが、「我慢して蹴らなきゃいけない時もある。その時は覚悟を持って蹴ります」。1位突破が決まっているとはいえ、6大会連続五輪切符獲得のため勢いを失いたくないサウジアラビア戦。指揮官へ。“マツケンの恩返し”の一戦になる。

 ◆松原 健(まつばら・けん)1993年(平5)2月16日、大分県宇佐市生まれの22歳。大分U―18から10年に2種登録。11年にトップ昇格。14年に新潟に期限付き移籍し、15年に完全移籍。U―17から各年代別代表に選出され、09年U―17W杯に出場。14年9月、ウルグアイ、ベネズエラとの親善試合でA代表に初選出。国際Aマッチ出場はない。J1通算39試合無得点。1メートル80、70キロ。利き足は右。

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