×

震災当時に仙台監督…U―22手倉森監督“恩返し勝利”を 

[ 2015年3月10日 05:30 ]

練習で指示を出す手倉森監督

国際親善試合 U22に本代表―U22ミャンマー代表

(3月11日)
 16年リオデジャネイロ五輪を目指すU―22日本代表は11日の親善試合U―22ミャンマー代表戦(フクアリ)に向け、千葉県内で合宿を開始した。4年前に東日本大震災が起こった日に行われる一戦。手倉森誠監督(47)は仙台の監督を務めていた当時、練習場所を提供してくれた佐久間隆義市原市長(68)を練習前に表敬訪問。恩返しの勝利を誓った。

 チームには被災地に関係のある選手は少ない。それでも、言わずにはいられなかった。手倉森監督は合宿初日のミーティングで「3・11は震災が起こった日。スポーツで被災地に勇気を届ける必要がある。希望の日になる」と力説した。被災当時は仙台の監督。現在でも当地に暮らし続ける指揮官の言葉だからこそ、意味があった。

 練習前には佐久間市原市長を表敬訪問した。被災当時、練習場所をなくした仙台に救いの手を差し伸べてくれたのが市原市だった。「(当時)私の方からあいさつにうかがわなければいけなかったが、市長の方から練習場に来ていただいた。その時“上を向いて歩こう”を歌いながら元気づけに来てくださったことを覚えています。勇気づけられました」と当時を思い返した。

 市原市の協力もあり、仙台は11年4位と前年の14位から躍進。12年も2位に入ってACL出場権を獲得し、Jリーグ史に名を刻んだ。その手腕が認められ、手倉森監督自身も五輪代表の指揮官に就任した。チームにとって国内では初の国際試合となるU―22ミャンマー戦は千葉県で行われる。「復興への希望になりたいし、千葉県、市原市への恩返しになれば」。当日は佐久間市長も観戦に訪れる予定。勝利で恩に報いる。

続きを表示

2015年3月10日のニュース