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ハリル氏 走る選手選ぶ!最先端「トラッキングシステム」駆使

[ 2015年3月10日 05:32 ]

ハリルジャパンは今季Jリーグが導入した「トラッキングシステム」が計測した走行距離などのデータを参考に選定作業を行う

 日本代表の次期監督就任が決まっている前アルジェリア代表監督のバヒド・ハリルホジッチ氏(62)が最先端技術を駆使して選手選考を行う。今季からJリーグが導入した「トラッキングシステム」が計測した走行距離、走行速度などのデータを選定作業の参考にする方針であることが9日に判明。6月に始まるW杯アジア2次予選までの限られた時間で、能率的にチームづくりを進める。

 6月に始まるW杯2次予選までの準備期間が限られる中、ハリルホジッチ監督が心強いバックアップを得る。既に日本協会側から1月のアジア杯やJリーグの映像を受け取って日本の分析を進めているが、就任の正式決定は12日の理事会後になるため、実際にJリーグの試合を視察できるのは早くても14日の第2節からとなる。選手選考の時間が短いことを受け、関係者は「Jリーグとの調整はこれからだが、トラッキングシステムを選手選考に活用することを考えている」と明かした。

 トラッキングシステムは、軍事技術として開発された自動追尾システムを応用。専用カメラ6台でピッチ全体を撮影、3人のオペレーターが選手、ボール、審判などの追尾点を修正しながら試合のデータを取る。選手の走行距離、走行スピード、プレー位置、パス数、パス成功率、移動エリア、ボール支配率など多くの数値を取得可能でピッチ全体の俯瞰(ふかん)映像の可視化もできる。

 選手の特徴が浮き彫りになるため、選考にはうってつけ。日本協会にも取得可能なデータなど内容は伝えられており、運動量豊富な走るサッカーでアルジェリアをW杯ブラジル大会16強に導いた指揮官を支える武器として活用の検討に入った。

 この日は都内のJFAハウスで常務理事会が行われ、予定通り12日の理事会でハリルホジッチ氏を次期代表監督に推挙する方針を決定。順調に進めば27日の親善試合チュニジア戦(大銀ド)の初采配が濃厚となっている。今回は日本協会主導でメンバー選考を進めているが、3カ月後に迫った“本番”に向け、最先端技術がフル活用される。

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