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アギーレ流にメッシはいらない「11人全員で守って攻める」

[ 2014年8月12日 05:30 ]

<アギーレ監督 会見>アギーレ監督(左奥から3人目)の会見には大勢の報道陣が集まった

アギーレ日本代表監督就任会見

 いきなり“引き出し”の多さを見せた。アギーレ新監督が就任会見でシステムを固定しない方針を打ち出した。「システムは選手の状況、試合の展開によって変化していく。基本布陣は4―3―3だが、FWを3枚にして5―2―3になる場合もあるし、3―4―3になったりもする。フレキシブルに使い分けたい」。相手や試合展開に対応できる変幻自在なチームづくりに着手する。

 アギーレ新監督はこれまでもシステムを固定せずに結果を出してきた。メキシコ代表を16強に導いた10年W杯南アフリカ大会ではマルケスをアンカーに置く4―3―2―1のクリスマスツリー型を基本布陣としたが、試合展開によって2トップや5バックを採用。クラブチームでもAマドリード、オサスナ、エスパニョールなどで複数布陣を併用して戦力に応じた戦い方を見せた。

 W杯ブラジル大会ではザッケローニ前監督のもと主導権を握るサッカーを掲げたが、1分け2敗で1次リーグ敗退。自らのスタイルに固執するあまり、我慢しなければいけない時間帯でも攻撃に人数を割いて失点するなど臨機応変な戦いをできなかったことも敗因となった。惨敗の反省を踏まえ、原専務理事は「いろいろな経験があり、勝負強い。状況によっていろんな手を打てる。たくましいチームをつくってくれる」と期待している。

 メキシコ人指揮官は変幻自在の布陣を実現するための選手選考のポイントにも言及。「攻めることも守ることも両方できるバランスの取れた選手が必要。守るというのは守備陣だけでなくFW、MFにも求める。11人全員で守って攻められる、そういうチームを目指している」と説明した。W杯ブラジル大会で攻撃に専念して運動量が極端に少なかったアルゼンチン代表FWメッシのような存在はいらない。労をいとわぬハードワークがアギーレジャパン入りの最低条件となる。

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