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独24年ぶり戴冠へ“レーブの四戒” 7発大勝で緩んだ空気一掃

[ 2014年7月12日 09:17 ]

決勝に向けた練習で笑顔を見せるドイツのレーブ監督(ゲッティ)

 ドイツのヨアヒム・レーブ監督(54)がアルゼンチンと対戦する13日(日本時間14日午前4時)のW杯決勝に向けて、厳重な管理態勢を敷く。ドイツ紙ビルトによると、全ての練習を非公開とするなど大一番に向けて選手を集中させるための策を講じる。対するアルゼンチンは負傷離脱中のMFアンヘル・ディマリア(26=Rマドリード)が練習を再開した。

 西ドイツ時代を含めて24年ぶり4度目の優勝に王手をかけているドイツは10日、キャンプ地で冒頭15分のみを公開した練習を行った。準決勝でブラジルに7―1と大勝したことでチームには安ど感が漂っていた。その緩んだ空気を一掃するためレーブ監督は4つのプランを用意していた。

 (1)非公開練習 残り2日間も非公開で行う。目的はセットプレーの確認。準々決勝フランス戦でFKからフンメルスが頭で決勝点を決めるなどセットプレーは大きな得点源。さまざまなサインプレーやトリックプレーもあるため情報漏れを防ぐための措置だ。

 (2)女人禁制 これまでは家族や恋人が宿舎を訪れることを許可していた。試合前日以外はセックスもOKで、試合翌日は宿泊も認めていたが、決勝が終わるまでは面会も許されない。

 (3)禁酒 宿舎のバーには、グラスワインやブラジル伝統のカクテル「カイピリーニャ」などが用意されており、選手も飲むことができた。だが体調への影響を考慮して決勝終了までは一切の飲酒が禁止される。

 (4)インタビュー禁止 大会中も選手やレーブ監督の個別インタビューを認めてきたが、試合に集中させるため、これも禁止される。

 9日の準決勝オランダ戦を選手全員でテレビ観戦するなどアルゼンチンの分析も進んでいる。メッシ対策についてはミュラーが「1人が抜かれても次の選手が控えていないといけない。豊富な運動量を生かし、全員で対処する」と明かした。ブラジル戦で右膝を痛めたフンメルスが10日に軽めの練習を行い、主力の離脱者はいなくなった。

 ラーム主将は「決勝が楽しみ。優勝したいという気持ちしかない」と意欲を示した。優勝した場合はベルリン市内のブランデンブルク門で祝勝会を行うことが決まった。東西ドイツ統一を象徴する場所に凱旋するため、決戦モードに入った。

 ◇ヨアヒム・レーブ 1960年2月3日、ドイツ生まれの54歳。現役時代はフライブルク、シュツットガルトな どでプレー。現役引退後、シュツットガルト、フェネルバフチェ、カールスルーエなどを指揮。04年からドイツ代表ヘッドコーチ。06年W杯ドイツ大会後に監督就任。08年欧州選手権準 優勝。10年W杯南アフリカ大会3位。12年欧州選手権3位。

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2014年7月12日のニュース