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札幌 芳賀ら6人に戦力外 財政ひっ迫チーム功労者も容赦なく

[ 2012年12月4日 16:31 ]

 札幌が3日、大改革に打って出た。GK高木貴弘(30)、MF高木純平(30)、MF高柳一誠(26)、MF芳賀博信(29)、FW大島秀夫(32)、DF岡山一成(34)が今季限りで退団することを発表。J2となる来季は札幌U―18から6選手の昇格が決まるなど、若手中心の編成になる見込みだ。その裏でクラブを支えたベテランがリストラの対象となった。

 功労者に容赦ない大ナタが振るわれた。06年の加入後、チームの中心だった芳賀や昨年の昇格に貢献した高木純ら主力級も例外ではない。開幕前に重傷を負い、今季は出場機会のなかった高柳にも猶予期間は与えられなかった。

 背景にはシビアな財政事情がある。来季のトップチーム人件費は今季の約5億円から半減となるクラブ史上最低の約2億5000万円。編成を預かる三上強化部長は「苦渋の決断です。本来なら戦力として残したい選手もいる。財政が縮小傾向の中、予算で判断しなければいけなかった」と説明する。選手のパフォーマンスには関係ない「お家事情」が非情通告を生んだ。

 解雇者は今後も増える可能性は大。08年以来、3度目(JFL時代は除く)の2ケタを超えることも予想される。三上強化部長は「クラブでお金をつくってくれないのなら、自分たち(現場で)つくるしかない」と言った。選手の力、現場の希望も通らないクラブ事情は、大きな波紋を生むことになる。

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2012年12月4日のニュース