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寿人“5冠”初のMVP!史上初の個人4タイトル受賞

[ 2012年12月4日 06:00 ]

MVPのトロフィーを掲げる佐藤

 Jリーグアウォーズが3日に横浜アリーナで開催され、広島のFW佐藤寿人(30)が最優秀選手賞(MVP)、得点王、フェアプレー個人賞、ベストイレブンを受賞した。個人4タイトルを同時に受賞するのは史上初で優勝も合わせれば“5冠”の快挙。佐藤は賞金をチームに還元し、優勝旅行の資金とする意向だ。また、91年4月2日以降に生まれた選手が対象のベストヤングプレーヤー賞は鹿島のMF柴崎岳(20)が受賞した。

【Jアウォーズ J1順位表 得点ランキング】

 最優秀選手賞に輝いた佐藤は、壇上でスポットライトを浴びながら、周囲への感謝の言葉を繰り返した。「全員の力でこの賞を獲ることができた。優勝チームとして壇上に上がったときは鳥肌が立った」。圧倒的な存在感を見せつけた1年間だった。浦和との開幕戦で決勝点を奪い好スタートを切ると量産態勢に入った。1トップで厳しいマークに遭いながらシーズン中盤から得点ランク1位を独走。22ゴールで初の得点王にもなった。

 最優秀選手賞と得点王のダブル受賞は史上5人目で、日本人では98年の中山、02年の高原(ともに当時磐田)に次いで3人目。また09年10月を最後に警告がなく、07年以来2度目のフェアプレー個人賞も受賞。05年以来2度目のベストイレブンも獲得した。個人4タイトルの同時受賞は史上初の快挙だ。優勝も合わせれば“5冠”となる。

 「みんなで勝ち取ったから、喜びを分かち合いたい」と話す主将は、手にした合計450万円の賞金や副賞をチームに還元する意向だ。場所、日程などは未定だが、国内へ優勝旅行に出かけるプランを明かした。これにはチームメートのGK西川も「寿人さんが考えてくれているみたい」と満面の笑みを浮かべた。

 ただ、その前に大仕事が残されている。Jリーグ王者として挑むトヨタ・クラブW杯では6日の1回戦でオセアニア王者オークランド(ニュージーランド)と対戦する。勝ち進めば南米王者コリンチャンス(ブラジル)、欧州王者チェルシー(イングランド)と戦う可能性もある。「自分たちのサッカーが世界でどれだけ通用するのか。ワクワクしている」。“5冠”を達成したゴールゲッターが世界の舞台でも旋風を巻き起こす。

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