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陽子「自分でもビックリ」変幻左右FKで決めた8強!

[ 2012年8月27日 06:00 ]

<スイス・日本>前半、ゴールを決め猶本(右)とハイタッチする田中陽

U―20女子W杯1次リーグA組 日本4-0スイス 

(8月26日 国立)
 A組の日本はスイスに快勝し、2大会ぶりの決勝トーナメント進出を決めた。MF田中陽子(19=INAC神戸)が左右でFKを決めるなど、4―0で大勝。1次リーグは2勝1分けの勝ち点7で首位通過し、30日の準々決勝(国立)でB組2位の韓国と対戦する。

 あどけなさも残る19歳が、とんでもないことをやってのけた。舞台は聖地・国立競技場。初めて足を踏み入れた田中陽に気負いはなかった。右足で華麗なFKを決めたと思えば、後半2分には左足でもFKを叩き込む離れ業。宮間二世と言われる逸材はあぜんとする観衆の前で、おきまりの“ドヤ顔ポーズ”だ。

 なかなか点が奪えない悪い流れは右足で断ち切った。前半30分、自らが倒されて得たFKのチャンス。ゴールからやや左よりで、距離は約20メートルあった。「最初は左足で蹴ろうと思ったけど、右足の方が入りそうだった。コースが空いていたので、力を入れずに狙った」。回転がかかったボールは、GKから逃げるように左に緩やかなカーブを描き、ゴール左上へと吸い込まれていった。

 圧巻は後半2分だ。ペナルティーエリアのすぐ外で倒されて再び巡ってきたFKのチャンス。今度は左足で直接ゴールを狙い、やや低い弾道がネットに突き刺さった。同じ試合に左右のFKでゴールを決めるのは男子を含めてもほとんど例がなく「自分でもビックリ」。後半8分に中里と交代したが、わずか53分間で存在感を見せつけた。

 30日の準々決勝では、B組を勝ち上がった韓国と対戦する。10年9月のU―17W杯決勝でPK戦の末に敗れた相手に対し「国立での日韓戦は大きな意味を持つ。勝つ自信はあります」。宿敵へのリベンジを誓った時、乙女の表情がぐっと引き締まった。

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