鳥栖のキーマン藤田 “ケガの功名”が生んだロングスロー

[ 2012年2月29日 15:35 ]

尹晶煥監督(奥左)が見守る中、練習に励むMF藤田

J1注目の男 鳥栖MF藤田直之

 J1初参入で7位以内を目標に掲げる鳥栖の命運を握るのが、プロ3年目で新主将を務めるMF藤田直之(24)だ。

 武器は正確なキックとロングスロー。セットプレーで決定機を演出してきた。スローインは福岡大時代から定評があった。「当時はただ投げるだけでした」。転機は昨年4月。左足第5中足骨を骨折し全治3カ月と診断された。「走れないから上半身を鍛え、ロングスローを自分の武器にしようと思った」。リハビリ中は重いメディシンボールを投げて背筋を鍛え、飛距離とスピードを伸ばし、高さやコントロールも自在のロングスローを自分のものにした。復帰後はゴール前にボールを投げ込み何度もゴールを生み出したが、J1の舞台でもその再現を狙う。

 キャプテンシーへの期待も大きい。25選手のうち9選手が新加入。鳥栖の持ち味は素早い攻守の切り替えと走り負けしないハードワーク。それを支える結束力を固めるため、沖縄キャンプではコミュニケーションを深めることに力を注いだ。

 「ベテランと若手のパイプ役になり、チームをいい雰囲気にするのが僕の仕事」と宿舎の大浴場でスキンシップ作戦に取り組んだ。「広い湯船に連日10人以上が一緒に入って、いろいろと話しました」と裸と裸の付き合いを続けた。

 成果はあった。「最終日には雰囲気や会話が全然違っていました。選手同士が仲良くなり、チームに一体感が出てきた」と満足そうに話した。

 ホームタウン鳥栖市の人口は約7万人。観客増には電車で約20分の福岡市周辺からも足を運んでもらうことが必要だ。東海大五―福岡大と福岡のサッカー界のエリートコースを歩んだ藤田のロングスローはそのための大きなアピールになるはずだ。

 ◇藤田 直之(ふじた・なおゆき)1987年(昭62)6月22日生まれ。福岡県出身の24歳。飯塚市立鯰田小、飯塚第三中、東海大五から福岡大に進学。大学時代は4年連続で大学選手権に出場。10年鳥栖入り。昨年10月に結婚。J2通算55試合4得点。1メートル75、68キロ。

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