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もっとミドルを…相手DFを引きずり出す攻撃が必要だった日本

[ 2010年10月13日 12:12 ]

<韓国・日本>後半、相手のマークを抑えてパスを出す長谷部誠(右)

 ザックジャパンのデビュー2試合は、アルゼンチンに勝って韓国にはアウェーで引き分け。2試合連続完封で1勝1分けと上々のスタートを切った。ベールを脱いだザッケローニ監督のサッカーを、スポーツニッポン新聞社評論家の加茂周氏が徹底分析した。

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 組織的な守備はできていた。前線から最終ラインまでをコンパクトに保ち、選手同士はほぼ同じ距離感でプレー。お互いがカバリングできて、相手ボールにも2、3人で寄せることができていた。センターバックの闘莉王、中沢を欠き、さらにGKも経験の少ない西川だったが、2試合連続で完封した守備面は高く評価していい。

 ただ、攻撃面ではなかなかペナルティーエリア内に入らせてもらえなかった。前田も前線で頑張って存在感があったが、ボールを失う回数も多かった。こういうときは本田が見せたようにミドルシュートを打っていくべきだが、さらに言えば、もっと長谷部と遠藤が積極的にシュートを放って相手DFを引きずり出した方がよかった。

 韓国が研究してきたことで、香川はスペースを与えられなかった。なかなか前を向けず、ボールを受けられない。そのため長友がオーバーラップする回数も少なかった。日本の左サイドのコンビは運動量もあって、機能すれば大きな武器になるが、今後は香川がマークされたときの対応が課題になる。(元日本代表監督)

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2010年10月13日のニュース