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岡田監督迷走…相手によって戦術変更へ

[ 2010年4月16日 06:00 ]

 日本代表の岡田武史監督(53)がついに守備的サッカーの導入を示唆した。15日に東京・文京区のJFAハウスで日本代表スタッフ会議が行われ、カメルーンやオランダなどの6月のW杯で対戦する相手国の対策に着手。会議ではこれまでのコンセプトを根底から覆す、相手の戦術に合わせた守備的な戦術の導入にも言及。本番まで2カ月を切って、岡田ジャパンの迷走は止まらない。

 約4時間30分に及んだスタッフ会議で、ついに対戦国対策についての話し合いが持たれた。岡田監督が「カメルーンはエトオが攻撃の中心になるが、結局ロングボールのときにチャンスができている」と話したように、3カ国の注意点を挙げ、具体的な戦術についても検討した。
 「カメルーンやオランダについて、それぞれに対する戦い方を話した。3バックの導入?(日本の)メンバーがかなり欠けた場合にはそういう対処をした方がいいという話は出た。2トップから1トップに変更?そういうのも出ました」
 最も注目すべきは守備的な1トップシステムの導入にも話が及んだこと。これまで採用してきた1トップは4―2―3―1だが、この日、口にした1トップは4―1―4―1のこと。前線の人数を削って3ボランチ気味に守りを固める布陣で、スタッフにも「(相手の)トップ下にキーマンがいるときは4―1―4―1もある」と漏らしていた。W杯で対戦する3チームは、カメルーンのマクン、オランダのスナイデル、デンマークのヨルゲンセンといずれも強力な司令塔を擁しており、本番での4―1―4―1の採用を想定した話し合いが行われたことをうかがわせた。
 岡田ジャパンは豊富な運動量で全員で守り、素早い攻守の切り替えからチャンスをつくる――が基本コンセプトだった。だが、相手のトップ下を封じるためにシステムを変更して守備を重視することになれば、前線でのプレスもかけられず攻撃も仕掛けられなくなる。08年3月26日のバーレーン戦では、相手に合わせて3バックに変更して0―1と敗れた。その反省から自分のサッカーを貫いてきた岡田監督だったが、そのバーレーン戦から2年たって再び逆戻り。岡田監督の迷走は、ついに暴走へと変わってきた。

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2010年4月16日のニュース