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岡ちゃん秘蔵っ子を逆転!徳永が右サイド君臨

[ 2010年1月29日 06:00 ]

実戦練習でDF今野泰幸(右)と競り合う徳永悠平

 岡田ジャパンに新「右翼」候補が誕生した。日本代表は28日、鹿児島合宿4日目に突入。実戦練習ではすべて主力組の右サイドバック(SB)にDF徳永悠平(26=FC東京)が抜てきされた。08年1月以降、右SBにはDF内田篤人(21)が君臨してきたが、今合宿で逆転。6月のW杯南ア大会でのレギュラー右SBの最有力候補に浮上した。なお、日本代表は29日、鹿屋体大と練習試合を行う。

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 岡田ジャパンの右サイドバックに、新たな可能性が広がった。各ポジション3パターンの組み合わせが試された実戦練習。主力組の右サイドを託されたのは、秘蔵っ子のDF内田ではなく、昨季終盤から頭角を現してきたDF徳永だった。「確かにチャンスはもらえている。それを生かしたい」。練習後、徳永も言葉に力をみなぎらせた。

 サイド攻撃を重視する岡田監督にとって、右SBは強いこだわりのあるポジションだ。08年1月の岡田ジャパン結成時から、当時19歳の内田を起用。ジーコ、オシム政権と2世代で、右SBを務めたDF加地(G大阪)を追いやっての抜てきだった。だがこの日は、その内田を差し置いて徳永を右SBに起用。内田を上回る運動量と守備力、そしてW杯で激突する外国勢にも通用するフィジカルの強さに期待しての措置だった。

 指揮官の期待に応えるべく、徳永もピッチで奮闘した。「岡田監督はニアゾーンにチャンスがあると言っているので…」。実戦練習では岡崎、玉田ら裏に抜けるタイプのFW陣の動きを的確にとらえ、得意のアーリークロスを連発。DF中沢ら常連組と積極的に対話するなど精力的に動いた。その姿勢は、中沢が「今まであまり自分から話すタイプではなかったのに…」と驚く変ぼうぶりだった。

 昨年12月、第1子(長男)が誕生したことが、W杯を目指す徳永を支えている。今合宿でもクタクタになって戻った宿舎で毎晩、愛息とのテレビ電話に癒やされている。「子供の顔は毎日、見てます。ホテルにいると気持ちが萎えそうになるけど、頑張れますね」。スパイクも昨年11月、優勝したナビスコ杯決勝“限定”で履いたゲンのいい深紅のスパイクを着用。ジャパンブルーへの強い意気込みをみせている。

 29日に行われる鹿屋体大との練習マッチが今後の試金石となる。昨年12月、代表候補対象の体力測定で柔軟性の欠如を指摘されると、その後は毎日、ストレッチを自身に課しフィジカルのさらなる充実を図ってきた。右SBに吹き荒れる新たな風。早大時代、スペイン1部バレンシアも獲得を目指した逸材が、レギュラー右SBの最有力候補に浮上してきた。

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2010年1月29日のニュース