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流ちょうな鹿児島なまり…神村学園に韓国人ストライカー

[ 2010年1月13日 08:13 ]

神村学園のFW・黄順旻

 全国高校選手権は準々決勝で敗退したが、神村学園(鹿児島)の攻撃サッカーは鮮烈な印象を残した。前線でチームを引っ張ったのが「日本のサッカーを学びたい」と来日した3年生のFW黄順旻。U―20(20歳以下)韓国代表にも招集された留学生だ。

 神村学園には韓国の強豪高校から編入した。肉体の強さを重視する母国よりも、細かいパスなど技術に重きを置く日本の方が自分に合っていると思ったからだ。「韓国でも日本のプレースタイルが好きな人は多い」
 全国選手権予選の県大会で3試合連続のハットトリック。本戦でも10―2の記録的大勝となった初戦の中京大中京(愛知)戦で攻めの起点となり、背番号10は多くの得点に絡んだ。自らも柔らかいボールタッチから左足で強烈なシュートを決めた。
 その非凡な才能を、元韓国代表の名選手でU―20韓国代表を率いる洪明甫監督も注目。昨年12月には日韓親善試合に呼ばれた。出場はできなかったが、日本の山田直輝(浦和)らの活躍に触発されたという。
 全くできなかった日本語も、今では流ちょうな“鹿児島なまり”。「目標の選手はメッシ(バルセロナ)」とあどけない笑顔で話す。卒業後の進路については「出られるチームに行きたい」。Jリーグ2部(J2)福岡の練習に参加したこともあり、日韓のプロが熱視線を送っている。

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2010年1月13日のニュース