×

内田フル出場志願…鹿島でも代表へも危機感

[ 2009年5月15日 06:00 ]

練習で汗を流す内田篤人。5試合ぶりのフル出場で完全復活をアピールしたい

 鹿島の日本代表DF内田篤人(21)が14日、16日の柏戦(柏)でのフル出場を志願した。慢性的な疲労と胃炎の影響で出場時間が限定され、公式戦はここ4試合でフル出場がない状態だが、自ら周囲の不安の声を一蹴した。6月のW杯アジア最終予選3試合に臨む岡田ジャパンの不動の右サイドバックが、5試合ぶりのフル出場で完全復活をアピールする。

 鹿島と岡田ジャパンを支える“不動の右サイドバック”が、思いの丈を一気に吐き出した。「途中交代なんてあんまり経験ないし、90分間出たいよ。(オリヴェイラ)監督が言うならしようがないけど」。普段はクールな内田が、珍しく熱い口調でフル出場を志願した。

 疲労の蓄積と、右太腿裏などの痛みを抑えるための鎮痛剤の飲み過ぎで軽い胃炎を起こした内田に関して、オリヴェイラ監督は「鹿島でも代表でも、彼の周りにいるすべての人たちはきちんと配慮しなければならない」として出場時間を制限する方針を決定。4月25日の山形戦で先発フル出場したのを最後に、1試合に欠場し、3試合で先発したが途中交代に終わっている。

 だが、指揮官の“親心”とは裏腹に、内田が感じているのは危機感だ。選手層の厚い鹿島の左右のサイドバックには、内田以外にもパク・チュホ、新井場が控えている。それだけに「サイドバックは3人いるからね。レベル的には誰が出ても一緒。スタートから出られるか分からないよ」とチーム内での競争意識がフル出場志願につながった。

 もちろん日本代表のことも頭の中にある。岡田監督は「90分間プレーできない選手は使わない」と常々話しており、フル出場可能なことが先発の最低条件。「代表?選ばれないんじゃないの」と内田は漏らしたが、代表でプレーするためにも鹿島でフル出場することが必要なことは分かっている。コンディションは決して万全とは言えない状態。それでも“不動の右サイドバック”としての意地とプライドを懸け、内田が90分間ピッチを走り回る。

続きを表示

2009年5月15日のニュース