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スペイン史上初3冠へ!バルサまず1冠

[ 2009年5月15日 06:00 ]

スペイン国王杯優勝から一夜明け、カンプ・ノウに凱旋したバルセロナイレブン

 スペイン国王杯の決勝が13日にバレンシアで行われ、バルセロナがビルバオを4―1で下して11季ぶり25度目の優勝を決めた。後半10分にFWリオネル・メッシ(21)が勝ち越し点を挙げて逆転勝ち。スペイン初の欧州CL、国内リーグとの3冠に前進した。

 快進撃を続けてきたバルセロナが1つ目のタイトルを手にした。前半9分に先制を許したものの同31分にDFトゥーレが同点弾。後半10分からわずか9分間で3得点を挙げて一気に突き放した。

 「とてもうれしい。シーズンを通じて頑張り続けてきた結果。みんなでこの勝利を味わいたい」

 試合を決めたのは、この日もメッシ。今季50試合目の公式戦も、チームを引っ張ってきた切れ味鋭いプレーに陰りはなかった。1―1の後半10分にゴール前でこぼれ球を拾って左足で勝ち越し点を挙げると、3分後にはカウンターから絶妙のパスでFWボージャンを走らせ、追加点をアシスト。流れを呼び込んだ。

 疲労が蓄積しているはずの終盤戦。チーム同様輝きを失わなかったメッシは「今季はケガ人が少ない」と話す。小柄な1メートル69。主力に定着した05~06年以降は毎年故障に苦しみ、シーズンを通してチームに貢献するのは今季が初めてだ。大きな要因が、今季就任したグアルディオラ監督のローテーション制だった。

 主力の負担軽減と控えのモチベーション維持のため、試合ごとにメンバーを入れ替える采配はエースのメッシといえど例外ではない。長丁場のリーグ戦はここまで35試合で出場31試合にとどまり、途中出場も4試合。欧州CLを制した06年に故障で終盤戦を棒に振ったメッシは「これが自分にとって初のカップ戦優勝」と笑顔で優勝杯を掲げ、大一番でメッシをフル出場させた指揮官は「きょうは最後までプレーさせてやりたかった」と笑った。

 勝利を決定づけた3点目を決めたのも、ローテーション制で出場機会を待ち続けたボージャン。「一生忘れられない」と振り返った。スペイン勢で史上初の3冠へ。会心の勝利でムードが盛り上がってきた。

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2009年5月15日のニュース